洗濯機の排水口から嫌な臭いが！臭いの原因と解消法、予防方法を徹底解説

「洗濯機のあたりが下水のようなニオイがして臭い…」
「洗濯機の排水口を掃除してみたけど、ニオイが取れない」

洗濯機の付近からするニオイは、排水口や排水ホースの汚れが原因かもしれません。また、排水トラップの水が無くなっていて、下水のニオイが上がってきていることも考えられます。

本記事では、原因別における洗濯機の排水口のニオイを取り除く方法やそのまま放置するとどうなるか、日頃から洗濯機や排水口のニオイを予防する方法まで詳しく解説しています。

洗濯機の排水口のニオイを解消し快適な日常を手に入れたい方は、ぜひ参考にしてください。

洗濯機の排水口が臭い原因

洗濯機の排水口が臭い原因はいくつか考えられます。原因を特定し、正しい対処法をとる必要があります。

（1）排水口が汚れている

洗濯機の排水口が臭い原因の一つは、排水口内部の汚れです。洗濯機の排水口は、洗剤カスや衣類から出る糸くず・ホコリ・皮脂・泥などが流れ込みやすく、これらが排水口の中で蓄積すると雑菌が繁殖する温床になります。

排水口は洗濯機の下に隠れていていることが多く掃除がしにくいため、日常的なお手入れが忘れられがちな場所ですが、定期的に掃除するのがおすすめです。

（2）排水ホースが汚れている

洗濯機の排水口が臭い原因の一つに排水ホース内の汚れもあります。排水ホースは、曲げて設置されていることが多いため、洗剤や柔軟剤の残留物、衣類から出る糸くずやホコリ、皮脂や泥などの汚れが溜まりやすい構造です。特に、過剰な洗剤や柔軟剤の使用はホース内に残留物を増やし固まりやすくするため、汚れの蓄積や詰まりのリスクが高まります。

ホースの内部にこうした汚れや残留物が蓄積すると、カビやバクテリアが繁殖しやすくなり、悪臭の原因になります。

（3）排水トラップに水がない

排水トラップとは、排水口や配管の一部に水を溜めておくことで、下水道からの悪臭や害虫が室内に侵入するのを防ぐための設備です。排水トラップの水がなくなると、下水道と室内が直接つながった状態になり、下水のニオイや害虫がそのまま室内に上がってくるため、強い悪臭の原因となります。

排水トラップの水がなくなる主な原因には、以下のようなものがあります。

（4）排水トラップが存在しない

排水トラップが存在しない場合、排水ホースが排水口に直接差し込まれているだけの状態となり、下水道と居住空間が直結してしまいます。その結果、排水口からニオイがしやすくなるだけでなく、害虫やネズミなどが排水口から侵入してくる可能性もあります。

衛生面や生活環境に大きな悪影響を与えるため、排水トラップの設置は不可欠です。業者に依頼して、早急に取り付けましょう。

【原因別】洗濯機の排水口の臭いを除去する方法

先述のとおり、洗濯機の排水口が臭い原因はいくつかあります。ここでは、それぞれのパターン別の除去方法についてご紹介します。

（1）排水口が汚れている場合

排水口汚れが原因で臭い場合は、以下の手順で掃除してみてください。

排水口のパーツを取り外す際、外す順番を写真で記録しておくと安心です。排水トラップの部品（排水エルボ、封水筒など）を入れ間違えてしまうと元に戻せなくなってしまうからです。

排水口にパイプクリーナーを流し込みしばらく放置した後、歯ブラシで汚れをこすりましょう。この際にクリーナーが手につかないよう慎重に作業してください。バケツなどで排水口に水を一気に流す際も、水が飛び散らないように注意しましょう。

なお、洗濯機の下に排水口がある場合はいくつか注意点があります。この記事の後半で解説していますのでそちらもご覧ください。

出典：amazon（パイプユニッシュ／ジョンソン）

（2）排水ホースが汚れている場合

排水ホースはホースが曲がっている部分を中心に、洗剤や柔軟剤の残留物や糸くず・ホコリ・皮脂などの汚れが付きやすくなります。以下の手順で掃除をし、汚れなどを取り除きましょう。

排水ホースを排水口から外す際、内部に残った水がこぼれるのでバケツで受け止めます。

また、排水ホースの寿命は一般的に約5年といわれています。もし劣化が疑われる場合は、排水ホースの交換をおすすめします。交換に自信がない方は、専門業者に交換してもらいましょう。

出典：amazon（激落ちくんのクエン酸／レック）

出典：amazon（激落ちくんの重曹／レック）

（3）排水トラップに水がない場合

見える位置にある排水トラップに水がない場合は、排水口に水を注ぐだけで補充できます。洗濯機の下に排水トラップがあり、直接水が補充できない場合は、洗濯機に水を入れて脱水することで簡単に補充できます。以下の補充方法を試してください。

もし、長期間家を空けるときや洗濯機を使わない期間がある場合は、「日常から洗濯機のや排水口の臭いを予防する方法」のパートで紹介していますので、参考にしてください。

（4）排水トラップが存在しない場合

排水トラップが無い状態では、排水口が臭くなったり、害虫が発生したりする原因になるため、必ず取り付けるようにしましょう。排水トラップはホームセンターやネット通販で購入できます。

また、排水トラップを設置する際は床の水漏れや排水トラブルを防止するために、防水パン（洗濯機の下に設置するもの）も設置しましょう。防水パンは万が一の水漏れや詰まりにも有効です。しかし、素人での設置は難しい作業のため、設置する場合は専門業者へ依頼すると良いでしょう。

排水トラップの取り付けは自身で対応もできます。取り付け方は以下のとおりです。

ただし、パーツやサイズ選び、取り付け方法を間違えてしまうと、水漏れや悪臭の原因にもなってしまいます。不安に感じる方や作業に慣れていない方は、専門業者への依頼をおすすめします。

出典：amazon（排水トラップ）

洗濯機の排水口が臭いのを放置するとどうなる？

洗濯機の排水口が臭い状態を放置するのは絶対に避けましょう。ここでは、洗濯機の排水口のニオイを放置したらどうなるかご紹介します。

（1）害虫が発生してしまう

洗濯機の排水口から発生する悪臭を放置すると、害虫が発生するリスクが高まります。排水口や排水トラップが汚れていたり、排水トラップに水が溜まっていなかったりした場合、下水道からゴキブリや小バエなどの害虫が侵入しやすくなるからです。

また、排水口や排水ホースに溜まった汚れやカビ、雑菌も害虫の発生源となりやすく、不衛生な環境を作り出します。

洗濯機の排水口の悪臭は決して放置せず、定期的な掃除や排水トラップの設置・点検を行うようにしましょう。

（2）洗濯物が臭くなってしまう

洗濯機の排水口のニオイを放置すると、洗濯物自体が臭くなってしまう可能性があります。これは、排水口や排水ホースに溜まった汚れや雑菌が放つ悪臭が洗濯機内部に逆流し、洗濯槽や洗濯物にまでニオイが移るからです。

特に、排水口の汚れや詰まりが進行すると、洗濯水がうまく排出されずに洗濯槽内に残り、その水がニオイの原因となることもあります。また、洗濯機の内部にまでニオイが広がると、せっかく洗ったはずの衣類にも不快なニオイが付着してしまいます。

このような事態を防ぐために日頃からこまめなメンテナンスを心がけましょう。

（3）健康被害が生じる

洗濯機の排水口の臭いを放置すると、健康被害が起こる可能性があります。下水臭には硫化水素やアンモニアなどの有害物質が含まれています。長時間吸い続けると喉や鼻の粘膜が刺激され、炎症やアレルギー反応を引き起こすかもしれません。

また、排水口の汚れや詰まりを放置すると、雑菌やカビが洗濯物や室内に広がり、感染症やアレルギーなどの健康リスクも高まります。

このような健康被害を防ぐために、排水口や排水トラップの定期的な清掃だけでなくニオイの発生源を特定し、解消することが重要です。

洗濯機のニオイを予防する方法

洗濯機の排水口が臭くならないように、日常から予防を心がけましょう。予防する方法をご紹介します。

（1）定期的に排水口を掃除する

洗濯機のニオイを予防するために、定期的に排水口を掃除しましょう。排水口だけでなく、排水ホースや洗濯機のゴミ取りネット、糸くずフィルターも掃除も欠かさず行いましょう。これらが汚れていると排水口に汚れが流れ込みやすくなり、ニオイの原因になるからです。

掃除の頻度は「月に1回程度」を目途に行いましょう。掃除の際は、排水口にパイプクリーナーを流し入れると有効です。無い場合には、重曹とお酢、あるいはクエン酸もおすすめです。

定期的に掃除をすることで洗濯機の排水口のニオイを効果的に予防し、快適な状態を維持できます。

出典：amazon（パイプユニッシュ／ジョンソン）

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（2）洗濯槽を掃除する

洗濯槽の掃除もニオイの予防に効果的です。洗濯槽は見た目がきれいでも、裏側や内部に洗剤カス・皮脂汚れ・カビ・雑菌がこびりついていることが多く、これらがニオイの原因となる場合もあるからです。

洗濯槽は手軽に掃除できます。

市販の洗濯槽クリーナー（塩素系や酸素系）の使用で、カビや汚れをしっかり落とせます。塩素系は強力な殺菌力があり、頑固な黒カビに効果的です。一方、酸素系は塩素系のものより手肌に優しいため定期的な掃除に適しています。40〜50℃程度のお湯を使うと、より効果的です。

ただし、ドラム式洗濯機には酸素系漂白剤（特に発泡タイプ）は不向きです。泡が多すぎると故障や漏水の原因にもなるため、ドラム式には塩素系クリーナーを使用してください。

また、洗濯機の洗浄コースを利用し、洗濯槽を掃除する方法もあります。「槽洗浄コース」がある場合はそれを使い、ない場合は標準コースで掃除しましょう。

掃除は2〜3ヶ月に1回程度の頻度で行うのが理想です。もし、長期間掃除をしていなかった場合は、数回繰り返して汚れをしっかり落とす必要があります。

洗浄後は蓋を開けて内部をよく乾燥させるようにしてください。

出典：amazon（シュワッと洗濯槽クリーナー／エステー）

出典：amazon（カビ・雑菌・汚れがごっそり落ちる非塩素系洗濯槽クリーナー／紀陽除虫菊）

（3）お風呂の残り湯で洗濯をしない

お風呂の残り湯を使っての洗濯は、残り湯に含まれる皮脂汚れやホコリ、雑菌などでニオイの原因となります。特に一晩放置した残り湯は細菌数が1000倍に増えるとも言われており、洗濯に使うと汚れや雑菌が洗濯物に付着してしまいます。

残り湯を使いたい場合は「洗い」の工程にのみ使い、「すすぎ」は必ず水道水を使うようにしましょう。

（4）洗濯機を使わない期間が長い場合は封水を補う

洗濯機を長期間使わない場合、排水口の「封水（ふうすい）」が蒸発してなくなってしまうことがあります。封水は排水トラップ内に溜まった水で、下水からの悪臭や害虫の侵入を防ぐ重要な役割を担っています。封水を補う方法は以下のとおりです。

洗濯機の排水口が見える場合は、コップ1〜2杯の水道水を排水口に注ぐだけで封水を補えます。もし、排水口が洗濯機の下に隠れている場合は、洗濯機に少量の水を入れて「脱水運転」すると、排水トラップに水を補充できます。

また、長期間家を空ける場合やより確実に封水を維持したい場合は、ホームセンターなどで市販されている「封水蒸発防止剤」を排水口に投入すると良いでしょう。

出典：amazon（面白いほど蒸発しない 特殊破封防止剤／ピュアソン）

（5）賃貸マンションの場合は大家・管理会社へ相談する

賃貸マンションで洗濯機付近からニオイがする場合、原因を突き止め、まずは紹介した方法で掃除してみましょう。それでもニオイが解消されないときは、大家さんや管理会社に相談してください。建物や設備の構造に原因がある場合や、入居者自身では解決できないケースもあるためです。たとえば、排水口や排水トラップの不具合、部品の破損などが原因でニオイが発生していることがあります。この場合、掃除やメンテナンスをしても根本的な解決になりにくいからです。特に賃貸マンションでは、配管や下水施設が他の部屋とつながっていることも多く、別の部屋のトラブルが影響しているケースも考えられます。

また、賃貸物件では設備の改修や部品の交換も入居者の判断で勝手に行えないため、まずは大家さんや管理会社への相談が大切です。

（6）洗濯物を入れっぱなしにしない

洗濯機の中に濡れた洗濯物を長時間放置すると、湿気と汚れが残った状態が続き、雑菌やカビが繁殖しやすくなります。洗濯が終わったら、できるだけ早く洗濯物を取り出して干すようにしましょう。

すぐに干せない場合でも、洗濯機のフタを開けて内部を乾燥させるだけで、カビや雑菌の増殖を抑えられます。また、洗濯物を洗う直前まで洗濯機に入れず、洗濯カゴなどにためておくことも効果的です。

洗濯機を使わない時は洗濯槽の中を空にし、蓋を開けて風通しを良くしておきましょう。

洗濯機の下に排水口がある場合の注意点

洗濯機のニオイを解消する際は以下2点に注意しましょう。

（1）電源プラグを抜いて作業する

洗濯機の真下に排水口があって見えない場合、洗濯機本体を動かす必要があります。その場合はコードが引っ張られてしまったり、感電したりしないようにするために、コンセントを抜いてから作業してください。アース線がつながっている場合も同様に抜いておきます。

ただし、洗濯機の横など見える位置に排水口がある場合は、洗濯機を動かす必要はありません。コンセントやアースを抜かずに作業してください。

（2）ドラム式洗濯機を動かす時は2人以上で行う

ドラム式洗濯機の排水口が洗濯機の真下にある場合、動かす時は必ず2人以上で作業しましょう。ドラム式洗濯機は一般的に70kg程度あり、1人で無理に動かすと転倒やケガ、床や洗濯機本体の破損につながる危険が高いからです。

もし2人がかりでも移動するのが難しい場合は、無理をせず業者への相談することをおすすめします。

まとめ

洗濯機の排水口が臭い原因は、排水口や排水ホースの汚れ、排水トラップに水がないことなどがあげられます。

排水口や排水ホースの汚れは、自分で材料を揃えて掃除すれば解消できるケースがほとんどです。パイプクリーナーや洗濯槽クリーナーなどの材料はホームセンターやネット通販で手軽に購入できるものが多いですが、家庭によくある重曹やクエン酸、お酢などを使って掃除することも可能です。

もし、排水トラップに水がない場合は洗濯機にコップ1〜2杯の水を入れ、脱水運転することで補充できます。そもそも排水トラップが設置されていない時には、業者に依頼して設置すると良いでしょう。

排水口のニオイトラブルの解決はBEST365でも承っておりますので、相談フォームまたはお電話からお気軽にご相談ください。

排水口のニオイは害虫発生などの原因となるため放置せず、早めに対処することが大切です。とはいえ、自力で解消するのが難しいと感じる方もいるかと思います。修理や交換に少しでも不安を感じたら、プロの力を借りて解決するようにしましょう！