洗面台の黄ばみの落とし方・掃除方法を解説！汚れの原因や予防法も

洗面台の黄ばみは、なぜ発生するのでしょう？
主な原因は水垢などの汚れですが、メラミンスポンジや重曹、クエン酸、セスキ炭酸ソーダなどの身近な掃除道具や洗剤で落とせる可能性が高いです。

本記事では、洗面台の黄ばみの掃除方法・落とし方をご紹介し、ピカピカの状態を長持ちさせるコツをお伝えします。
黄ばみの原因や、陶器・人工大理石・ホーロー・プラスチックなどの素材により、適切な手入れの方法は異なるので、あなたの洗面台に合った内容を実践してください。

洗面台に黄ばみができる原因とは？

洗面台・洗面所は、日々の使用でさまざまな汚れが付着しやすい場所です。そのため、次のような要素が原因となり、黄ばみや劣化が発生します。

（1）水垢

洗面台の表面に残った水道水が蒸発する際に、水に含まれるミネラル成分が乾燥して固まったものが水垢です。白っぽく硬い汚れとして現れることが多く、軽く擦る程度では落ちません。

石鹸カスと結合し、黄色い汚れに変化する場合もあります。

（2）皮脂汚れ

手洗い・洗顔時に落ちた皮脂が、洗面台に付着して酸化したものです。皮脂汚れを放置してしまうと、やがて変色して黄ばみ・黒ずみの原因となります。

ザラザラとした油性の汚れで、水だけでは落としにくいですが、重曹などを活用することで簡単に掃除できる可能性が高いです。

（3）石鹸カス

石鹸やハンドソープの成分（脂肪酸ナトリウム）が洗面台に付着した、油性の汚れです。最初は白っぽいですが、水垢（ミネラル）と結合して酸化すると、黄ばみ・黒ずみ汚れに変化します。

時間が経過すると、固まってこびり付き、落としにくくなってしまいます。

（4）プラスチックの経年劣化

洗面台にある棚など、プラスチック部分が黄ばんでいる場合は、経年劣化や紫外線の影響による変色・色素沈着、もしくは汚れの固着が主な原因と考えられます。

軽い汚れや劣化であれば、漂白・研磨・クリーニングで多少は除去できる可能性があります。一方、経年劣化や変色が進行している場合は、元のように修復するのは難しいですが、塗装できれいにするなどの対応が選択肢となるでしょう。

（5）カビ

「黄カビ」と呼ばれる黄色いカビが、洗面台の黄ばみに見えている可能性もあります。

カビは高温多湿の環境で発生しやすく、洗面台に付着した水垢・皮脂汚れ・石鹸カスを栄養源として増殖します。

洗面台の黄ばみ・汚れを落とす掃除方法8選

ここからは、洗面台の掃除方法を見ていきましょう。重曹・クエン酸・セスキ炭酸ソーダなどご家庭にある物でできる、洗面台の黄ばみ・汚れの落とし方をご紹介します。

（1）メラミンスポンジで擦る

出典：amazon（激落ちくん メラミンスポンジ S-691／レック）

メラミンスポンジとは、メラミンフォームという素材から作られた、無数の硬い網目状の構造のスポンジのことです。

洗剤不要の手軽な掃除グッズですが、素材によっては使用しないほうがよい場合があるため、ご注意ください。強く擦ると、洗面台の表面にあるコーティング（保護膜）が剥がれてしまいます。また、擦ることによって微細な傷が付いてしまい、かえって汚れが付着しやすくなるリスクも。

陶器製の洗面台であれば使用できる可能性がありますが、いずれにしても使用時は黄ばみ・汚れがひどい箇所に限定するなど、工夫するとよいでしょう。

（2）重曹で磨く

出典：amazon（【 激落ちくん 】の重曹 粉末タイプ／レック）

洗面台の黄ばみの元となる、多くの汚れに対応できる方法です。アルカリ性である重曹は、酸性の油汚れ（皮脂・石鹸カス・カビなど）を中和し、掃除しやすくなる効果を発揮します。

一度で黄ばみや汚れが落ち切らない場合は、重曹を直接振りかけてからスポンジで擦ってみましょう。

（3）クエン酸水をスプレーする

出典：amazon（【 激落ちくん 】のクエン酸 粉末タイプ／レック）

水垢汚れ（アルカリ性）による黄ばみの場合は、酸性のクエン酸を用いて中和する方法が有効です。

クエン酸は消臭効果も持つため、臭いが気になる場合の掃除にもおすすめです。

（4）重曹とクエン酸水を両方使う

酸性・アルカリ性いずれの性質も持つ、頑固な黄ばみ汚れに効く掃除方法です。

ただし重曹とクエン酸を混ぜてしまうと、中和してそれぞれの効果が薄れます。「クエン酸スプレー」→「重曹ペースト」の順で、別々に使いましょう。

どちらの場合も、洗面台にクエン酸や重曹が残らないよう、しっかり拭き取ることが大事です。

（5）セスキ炭酸ソーダで掃除する

出典：amazon（【 激落ちくん 】のセスキ炭酸ソーダ 粉末タイプ／レック）

セスキ炭酸ソーダは、重曹よりも強力なアルカリ性の洗浄剤です。汚れを落とす力も重曹より強く、水垢や皮脂などにより、頑固な汚れや黒ずみに対応します。

（6）ウタマロクリーナーを吹きかける

出典：amazon（ウタマロクリーナー／ウタマロ）

ウタマロクリーナーは油汚れを落とせる中性の住宅洗剤で、水垢・皮脂・石鹸カスといった汚れに効果があります。

（7）オキシクリーンとお湯を使う

出典：amazon（オキシクリーン 酸素系漂白剤／グラフィコ）

オキシクリーンは、弱アルカリ性の漂白剤です。皮脂など酸性の油汚れを落とす力があります。水垢汚れには効果が期待できないため、ご注意ください。

オキシクリーンは、40〜60℃のお湯で溶かすことで、効力を発揮しやすくなります。60℃を超える高温では、やけどや素材を傷めるリスクがあるため、お気を付けください。

（8）カビの場合はハイターを使用

出典：amazon（キッチン泡ハイター 台所用漂白剤 ハンディスプレー 無臭性／花王）

カビや頑固な黒ずみ汚れが発生している場合は、塩素系漂白剤（「キッチン泡ハイター」や「カビキラー」など）が役立ちます。

ただし強力な洗剤のため、換気扇を回し、メガネを装着するなどの配慮が大切です。また、ほかの洗剤と混ぜて使わないよう、必ず注意してください。

【素材別】適切な洗剤や掃除方法を解説

素材によって適した洗剤の成分は異なります。誤った掃除で洗面台を傷めないよう、素材に合った洗剤・清掃方法をチェックしておきましょう。

（1）陶器

陶器でできた洗面台の黄ばみには、酸性洗剤が適しています。洗面台専用の酸性洗剤は流通していないため、「サンポール」などトイレ用の酸性洗剤を代用するとよいでしょう。

なおサンポールは強力な洗剤のため、使用する場合は放置時間が長くならないよう、ご注意ください。

出典：amazon（サンポール (マイナスイオン) トイレ洗剤 尿石除去／大日本除虫菊）

（2）ステンレス

ステンレスには、汚れの種類に合わせてクエン酸や重曹を活用できます。ちなみに塩素系漂白剤は変色のおそれがあるため、避けましょう。

#1：水垢汚れの場合

アルカリ性の水垢は、クエン酸スプレーを使って汚れを中和することで掃除しやすくなります。

#2： 石鹸カスの場合

石鹸カスの汚れには、酸性のものとアルカリ性のものがあります。

【酸性の石鹸カス】

石鹸・ハンドソープの成分が洗面台に付着している場合や、皮脂と混ざった物の場合は、酸性の石鹸カスです。

【アルカリ性の石鹸カス（金属石鹸）】

一方、石鹸カスや皮脂が水道水内の金属（カルシウムなど）の成分に反応すると、ザラザラとした「金属石鹸」というアルカリ性の汚れが発生します。

金属石鹸の汚れである場合は、水垢と同じアルカリ性のため、クエン酸による掃除でOKです。

酸性の石鹸カスに対しては、重曹で研磨する次の方法が適しています。

（3）人工大理石・人造大理石（樹脂製）

人工（人造）大理石は非常に傷が付きやすい素材です。基本的には中性洗剤を使って、黄ばみ・汚れがある部分を掃除しましょう。

上記の方法で落ちない頑固な汚れの場合は、クリームタイプのクレンザー（研磨剤成分：20％程度が目安）で、やさしく磨いてみましょう。

ただし、クレンザーで擦りすぎると跡が残ってしまう場合があるため、使用時にはお気を付けください。

出典：amazon（クリーム クレンザー ジフ／ユニリーバ）

（4）ホーロー

ホーローの場合も、表面を傷付けないよう、中性洗剤で掃除を行いましょう。

（5）プラスチック

棚などのプラスチック部分の黄ばみを直したい場合には、傷の消毒に使われる薬品の「オキシドール」が使いやすいです。酸素系漂白剤のように、プラスチックの黄ばみを落とせます。

ただ、色付きのプラスチック製品の場合は、色落ちしてしまう可能性があるため注意して使いましょう。

なお、経年劣化で黄ばんでいる場合は、プラスチック内部が変色しているため、洗剤など外からのアプローチで落とすことはできません。

出典：amazon（オキシドール／ユニリーバ）

落ちない黄ばみを掃除する際の注意点

特にしつこい黄ばみを落としたい場合には、強力な洗剤の使用や、強い力での作業を行ってしまいがちです。しかし、誤った使い方をすると、思わぬトラブルにつながってしまうため、正しい用法を把握しておきましょう。

（1）洗剤の使用方法や禁止事項をよく読む

どの洗剤を使う場合も、パッケージの使用方法や禁止事項をよく読み、必ず守りましょう。特に、塩素系と酸性の洗剤を混ぜると、有毒な塩素ガスが発生し、命に関わる危険があります。

浴室などの掃除でもよく使われるクエン酸や酢も、酸性の成分を含みます。塩素系漂白剤と同じ時間帯に使用しないよう、十分注意してください。

（2）強い力で擦りすぎない

洗面台の表面には、基本的に素材を保護するためのコーティングが施されています。清掃時に強く擦りすぎてしまうと、コーティングが剥がれて傷が付いてしまう可能性があるため、拭き掃除や研磨作業はやさしく行いましょう。表面に傷が付くと、その箇所にしつこい汚れが蓄積しやすくなります。

（3）素材に合わせた洗剤を選ぶ

素材によって相性のよい洗剤は異なります。合わない成分の物を使うと、さらに洗面台の劣化が進んでしまう場合があるため、適切な方法で掃除するようにしましょう。

洗面台の黄ばみを予防する方法

頑固な黄ばみ・汚れの原因を防ぐための方法も確認しておきましょう。簡単なことを実践するだけで、黄ばみの発生を予防しやすくなります。

（1）使用後はこまめに水気を拭き取る

黄ばみの原因となるのは、水垢や皮脂、石鹸カスといった汚れによるものです。洗面台を使った後は、洗面台に付着した水滴を拭き取ることで、黄ばみの発生を抑制できます。

（2）洗面台に直に物を置かないようにする

ハンドソープや歯磨き粉の底には、石鹸カスなどが付着しやすいです。これらの汚れが洗面台と接することで、黄ばむ原因になってしまいます。洗面台に物を置くときは、浮かせて収納するタイプのソープスタンドなどを活用し、汚れが洗面台に直接触れないように対策するとよいでしょう。

（3）洗面台に不要なものがないか確認する

洗面台に置く物自体を最低限にすることで、汚れ・黄ばみの発生を抑えられます。使っていない物や、中身がなくなった物を置きっぱなしにしていないか、確認してみましょう。

まとめ

黄ばみの主な原因は、水垢・皮脂・石鹸カス・黄カビです。経年劣化が進んでいる場合でなければ、身近な洗剤で対処できる可能性があります。

ただし、落としにくい汚れでも、合わない洗剤を使用したり、力を入れすぎたりすると、逆効果になる場合があるため注意しましょう。

黄ばみの原因である汚れの発生を防ぐためには、こまめな掃除と洗面台に置く物の見直しが大切です。

洗面台周辺を清潔に保つことは、黒ずみ・カビ・腐食といった、黄ばみ以外のトラブルを防止することにもつながります。掃除後も快適な空間を維持できるよう、習慣づけましょう！