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コンセントの修理を自分でやるのはNG?DIYでできる範囲とプロに依頼するケースを徹底解説

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小野雄人

東京大学工学部電気工学科・東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻修士課程を修了。鉄道の信号部門に関連する研究開発業務や、鉄道会社の現場での勤務を経験。2022年に独立・フリーライターに転身、記事の執筆や監修・編集を手掛けている。保有資格:技術士(電気電子部門)

コンセントにつないだ家電製品が、電源スイッチを入れても動かないということはありませんか?それは、コンセントや、コンセントに差し込んだプラグが故障していることが原因かもしれません。
このような、コンセントやプラグの故障を自分で修理することはできるのでしょうか? その答えは、どの部分が故障したのかによって変わります。

コンセントの差込口の周りのプレートや、コンセントに差し込む家電製品のプラグであれば、無資格でも行えますが、コンセントの差込口本体や、差込口の先の電気配線の修理や交換には、電気工事士の資格が必要です。資格を持っていない人がDIYで修理・交換を行うと、感電や火災が起きる危険がある上に、違法なので刑事罰の対象にもなります

本記事では、コンセントが故障した時の対処法と自分でできる故障の予防方法などを中心に紹介します。

コンセントは自分で修理・交換できるのか?

コンセント・プレート・プラグ

コンセントやその周辺機器の修理や交換を自分でできるのかどうかは、部位によって異なります。

「コンセント」とは壁や床などについている、家電製品に必要な電気を供給するための電気設備です。壁コンセントなどという呼び方をすることもあります。

一方、家電製品などのコードの先端に付いている、金属のピンが出ている部品は「プラグ」といいます。プラグのことを指してコンセントと呼ぶことがありがちですが(例:家電のコンセントを抜く、など)、これは誤りです。プラグを差し込むための差込口が設けられている設備の方が、コンセントです。

コンセントは、プラグの差込口が設けられている部分と、差込口の周りの板の部分に分けられます。差込口の部分を以後「コンセント本体」または単に「コンセント」と呼びます。周りの板の部分は「コンセントプレート」です。

コンセント本体、コンセントプレート、プラグの修理や交換を自分でできるのかどうかをまとめた表を示します。コンセント本体の修理・交換は、電気工事士の資格を所有していないとできないので、十分注意してください

修理・交換部位 電気工事士の資格
コンセント本体 必要(無資格者のDIYは厳禁!)
差込口周辺のコンセントプレート 不要
プラグ 不要(ただし一定の知識や技術は必要)

コンセント本体は電気工事士でなければ交換できない!

コンセント本体にはプラグの差込口があり、この差込口は壁の中などを通っている電気の配線とつながっています。このような設備の修理や交換は、第一種電気工事士または第二種電気工事士の資格を保有している者でなければできないことが「電気工事士法」という法律で定められています。

電気設備の修理や交換作業において、配線のつなぎ方を間違える、配線のつなぎ方が不適切などといった欠陥があると、電気設備や配線から電気が漏れて、感電事故や電気火災といった危険なトラブルに発展する危険性があります。そのため、電気設備や配線に関連する工事は、国家資格である電気工事士の資格を持つ者が行う必要があるのです。

また、無資格で電気設備の工事を行うことに対する罰則も定められていて、3か月以下の拘禁刑または3万円以下の罰金となります。電気工事士の資格を持たない人がコンセント本体の修理や交換を行うことは、危険であり違法です。絶対にやめましょう。

コンセントプレートは自分で交換可能

コンセントプレート交換

コンセントプレートは電気の配線に直接関係する部品ではないので、交換は電気工事士の資格がなくてもできます。ドライバーなどの一般的な工具だけで交換でき、技術的にも難しいところはありません。プレートが汚れてきた、割れたり欠けたりしてしまったときは、ご自身での交換をしても問題ありません。

コンセントに挿し込むプラグは自分で交換可能、ただし要注意!

プラグを自分で交換

プラグは電気が流れる設備ですが、プラグ交換は無資格でも可能です。理由は、プラグの交換が、電気工事士でなくても実施できる「軽微な工事」に定められているからです。

具体的には「電気工事士法施行令」という政令の第2条第1項に、軽微な工事の1つとして「電圧600ボルト以下で使用する差込み接続器(中略)にコード又はキャブタイヤケーブルを接続する工事」が記されています。プラグの交換は、この工事に該当します。

プラグの金具が曲がってしまっていると、コンセントとの間の接触不良が起きて家電製品が使えなくなったり、火災になったりする可能性があります。プラグから出ているコードが断線している場合も同様です。いずれのケースも、家電製品の使用を続けるためにはプラグの交換が必要になります。

法的には無資格でも交換できますが、プラグも電気に関連する部品です。、正確に交換作業を行わないと感電や火災につながる可能性があるのは、コンセント本体と同様です。事実上は一定の電気の知識や、加工の技術が求められます。特に、電気洗濯機などについている、アース端子に接続するための線を持つプラグの交換は、安全性に大きく関わるので、自分で行わない方が賢明です。

プラグの交換自体に成功しても、メーカー保証の対象外になる可能性があり、家電製品が故障してしまったときに困ります。

自分で交換するのが不安なら無理をせず、ホームセンターなどのプラグの交換サービスや、電気工事の専門業者に交換を依頼しましょう

放置すると危険!コンセント関連のトラブル6選

コンセントに関連したトラブルの事例を6つ紹介します。以下に示すことが起きている場合は、コンセントの点検や修理・交換を検討しましょう。

コンセント関連のトラブル

  • 差込口からプラグが抜けやすい
  • 差込口に異物が詰まっている
  • コンセントが変形したり熱を帯びたり、火花を出したりしている
  • コンセントにプラグを差し込んでも家電製品が使えない
  • コンセントがぐらぐらと揺れる
  • プレーカーがよく落ちる

放置すると漏電が発生して、より大きなトラブルにつながる可能性があります。コンセントの不調は決して軽く見ないようにしましょう。

漏電とは、電気が決まった経路を外れて流れてしまう現象です。漏れ出た電気に人が触れると感電事故になります。また、電気が起こす火花が可燃物に引火したり、電気が流れた物が発熱して発火したりすれば、電気火災に発展してしまいます。

コンセントの不具合を放置すると、このように危険な事象につながる可能性があるのです。問題が起きている場合は、電気工事業者などに相談してください。

>> 他人事ではない漏電火災の危険性|対処法と予防策も解説

差込口からプラグが抜けやすい

コンセントに差し込んだプラグが抜けやすいときは、差込口の中の金具が劣化して、プラグが抜けやすくなっている可能性があります。差込口と抜けかかったプラグの間にホコリがたまると、ホコリに電気が流れるようになります。湿気を帯びたホコリに電気が流れて発火するトラッキング現象は、電気火災の原因の1つです

また、劣化した金具は、プラグとの接触が悪く、接触不良により発熱して火災を引き起こす可能性もあります。

トラッキング現象のメカニズム

差込口に異物が詰まっている

プラグをコンセントに奥まで挿し込めない場合、差込口の中に異物が詰まっている可能性があります。

そのまま使用を続けると異常な発熱によって発火に至る可能性があります。また、異物が可燃物の場合も、発火して火災に至る危険性があります。プラグが奥まで入らないことによって前述のトラッキング現象につながる可能性もあるので、異物が詰まっていると思われるコンセントの使用は中止しましょう。

コンセントが変形したり熱を帯びたり、火花を出したりしている

コンセントが変形したり熱を帯びたりしている場合は、電気の流れが原因の発熱が起きていると予想されます。その場合は、コンセントの使用を中止しましょう。放置すると電気火災のリスクがあります。

特に火花が連続的に出ているようなときは、既に電気の流れに重大な異常が発生しています。直ちに該当するコンセントの使用を中止しましょう。コンセントから火花が出るときの対処法は、下記の記事を参考にしてください。

>> コンセントから火花が出たけど大丈夫?原因と対処法を徹底解説

コンセントにプラグを差し込んでも家電製品が使えない

コンセントに家電製品のプラグを差し込んでも使えない場合は、コンセントの金具が破損している、コンセントへの配線が断線しているなどのトラブルが起きている可能性が考えられます。電気が使えないだけでも不便な上に、漏電が起きている可能性も考えられるので、電気工事業者などに相談した方がよいでしょう。

ただし、ブレーカーが落ちているだけ、コンセントではなく家電製品が故障しているだけという可能性もあるので、落ち着いてコンセントが使えない原因を調査しましょう。ブレーカーが落ちていないことを確認した上で、コンセントに別の家電製品のプラグを差し込んだり、使えない状態の家電製品のプラグを他のコンセントに差し込んだりしてみてください。別の家電製品は問題なく使えるという場合は、家電製品の故障の可能性が高いです。下記の記事も参考にしてください。

>> 急に電気がつかなくなった原因は?自分でできる確認方法と対処法

コンセントがぐらぐらと揺れる

コンセントとプレート土台

コンセントがぐらぐら揺れるときは、まずはどの部分が揺れるのかを確かめましょう。

差込口の周りのプレートがぐらぐらしている場合は、プレートの土台の部分を固定しているネジが緩んでいる可能性があります。プレートのカバーをはがすと土台が出てくるので、ネジをドライバーで締めれば、揺れなくなります

コンセントの差込口が揺れる場合は、コンセント本体が割れているなどの不具合があるか、配線に問題がある可能性があります。電気工事士でなければ修理できないので、電気工事業者に相談してください

ブレーカーがよく落ちる

ブレーカーの種類

分電盤の漏電ブレーカーがよく落ちる場合は、住宅内のどこかで漏電が起きていると考えられます。原因がコンセントというケースもありえます。

漏電が起きている場合の漏電箇所の特定は困難であり、電気工事士でなければ対処できません。早急に電気工事業者に相談する必要があります

漏電が発生しているときの代表的な症状などについては、下記の記事を参考にしてください。

>> もしかして漏電?代表的な症状と自分でできる対処方法、プロに依頼すべきケースを解説

なお、安全ブレーカーがよく落ちる場合は、コンセントの金具や配線などがショート(電気的につながるべきではない場所がつながってしまっている状態)している可能性があります。このケースも、ショートしている場所が家電製品本体やコードではなく住宅の設備であれば、電気工事士以外の人には対処できません。

コンセントが故障する4つの原因

コンセントが不具合を起こす原因の中から、4つを紹介します。原因を知ることで、適切な対応につなげましょう。

コンセントが故障する原因

  • 経年劣化
  • 配線の断線
  • 異物混入
  • 過電流(たこ足配線)

経年劣化

コンセントには寿命があり、一般的な耐用年数は10年から15年程度と言われています。内部の金具や、配線との接続部分などが劣化していくと、いずれは通電不良の状態になり、使えなくなります。使えないだけならばコンセントからプラグを抜いておけば直ちに危険はありませんが、放置してうっかり使用したときなどに、漏電による感電や火災につながる可能性があります。

配線の断線

コンセントの先にある配線の断線も、コンセントが使えなくなる原因です。断線が起きるきっかけとしては、経年劣化や、物がぶつかったといった物理的な衝撃が考えられます。

配線は壁の中や床の下を通っているので、不具合が起きている箇所の特定は困難です。修理は電気工事士でなければ行えません。断線は漏電を引き起こすこともあるので、早々に電気工事業者に調査や修理を依頼しましょう。

異物混入

異物混入の防止

コンセントの差込口の中に異物が混入すると、プラグが奥まで差し込めなくなったり、コンセントの金具とプラグの接触が悪くて通電しなくなったりします。異物に電気が流れることによる発熱から火災が起きる可能性もあります。

ホコリなどが自然と混入する可能性に加えて、小さなお子様がいる家庭では、子どものいたずらによる異物の混入のリスクもあります。子どもが感電する可能性もあるので、コンセントキャップの取り付けが、感電防止とコンセントの故障防止の双方の観点から有効です。

異物の混入がわかった場合に、無理に取り出そうとすると感電するリスクがあります。電気工事業者などの専門家に相談しましょう。

過電流(たこ足配線)

たこ足配線の例

コンセントを流れる電流が多すぎる過電流の状態が続くと、コンセントの劣化が早まる可能性があります。配線やコンセント・プラグの金具が加熱されて火災に至ることも否定できません。

コンセントの許容電流の大きさは一般的に15アンペアまでです(差込口が2口以上あるコンセントの場合は、1口あたりではなく、全部の差込口の合計で15アンペアまでです)。一方、コンセントに流れる電流を遮断する安全ブレーカーは、電流が20アンペアに達すると遮断されるようになっています。そのため、15~20アンペアの電流であれば、そのままコンセントを流れてしまい、故障や発熱の原因になります。

過電流の状態になる主な原因が、たこ足配線です。たこ足配線とは、まるでタコの足のように多くの家電製品のプラグをテーブルタップなどに接続することです。複数の家電製品を同時に使用することで、1箇所のコンセントから大きな電流が流れて、過電流の状態となるのです。家電製品の消費電力をよく確認して、電気を同時に使いすぎないようにしましょう

下の表に示す家電製品は、特に消費電力が大きいので注意してください。電圧100ボルトのコンセントに接続する家電製品の場合、100ワットにつき1アンペアの電流が流れるので、1,500ワットを超える電力を使うと15アンペアを超えます。1箇所のコンセントから、同時に1,500ワット以上使わないようにしましょう。

家電製品名 消費電力(目安)(ワット)
電子レンジ 1,000~1,500
ホットプレート 700~1,400
電気ポット/電気ケトル 1,200~1,400
食器洗浄機 1,200~1,300
ヘアドライヤー 600~1,200
アイロン 1,200~1,400
掃除機 1,000~1,100
洗濯乾燥機/衣類乾燥機 1,200~1,400

※エアコンも消費電力が1,500〜3,000ワット程度と特に大きい機器ですが、エアコン専用の仕様のコンセントから受電する場合がほとんどだと考えられるので表内には掲載していません。

特に電子レンジやホットプレートは、1台で1,500ワット近い電力を消費します。これらの家電製品を使用するときは、同じコンセントに他の家電製品をそもそも接続しないのが無難です。

コンセントの不具合を放置するとどうなる?

コンセントに不具合があることがわかった場合は、まずは不具合のあるコンセントを誤って使わないようにすることや、差込口に異物が混入しないようにすることが重要です。絶縁テープ、コンセントキャップなどを使って差込口をふさぎ、さらなるトラブルを防止しましょう。


3M(スリーエム)電気絶縁テープ(EL-12)

なお、絶縁テープなどがない場合は、ガムテープでも当面の代用品にはなります。しかし、絶縁テープに比べてはがれやすいので、過信しないようにしてください。

差込口をふさいでも安心はできません。放置すると漏電、火災・感電など、より大きなトラブルにつながる可能性があります。電気工事業者などに早めに相談してください。

コンセントの故障が疑われるときはプロに相談しよう

コンセント本体が故障していると疑われるときは、プロの電気工事業者でなければ修理や交換といった対処はできません。ためらうことなく電気工事業者に相談しましょう。

電気工事業者に依頼した時のコンセント交換の実施手順例を紹介します。なお、当然のことではありますが、電気工事士の資格を持っていない方は真似をしないでください。

1.コンセントの通電状況の確認

通電状況の確認

測定器を使って、コンセントに電気が来ているのか、ブレーカーを落として配線の導通ができているのかなどの確認をします。

2.必要に応じて漏電調査を行う

漏電が疑われる状況の場合は、漏電の調査を行います。分電盤のブレーカーを操作したり、測定器で配線を流れる電流を測ったりすることで、漏電箇所を特定していきます。

3.原因を特定した上で最適な提案を行う

調査の結果から、コンセントの不具合の原因を特定し、対処法の提案を行います。

4.(必要な場合は)コンセントを交換する

必要に応じて、コンセントや配線の交換を行い、コンセントから正常に電気を取れるようにします。コンセントを交換するときは、まずブレーカーを落として電気を遮断し、古いコンセントを取り外します。続いて、新しいコンセントに配線を取り付けて、壁や床に固定します。そしてブレーカーを上げて通電を確認すれば、交換工事は完了です。

コンセントの修理・交換をプロに依頼した場合の費用相場

コンセントやプラグの交換や、配線の修理などをプロの電気工事業者に依頼した場合にかかる費用の相場を、一覧表で示します。

工事内容 料金相場
コンセント本体の交換(1箇所あたり) 3,500~10,000円
コンセントプレートの交換(1箇所あたり) 2,000~5,000円
プラグの交換(1箇所あたり) 4,000~6,000円
漏電修理 10,000~30,000円
(状況次第では10万円超)
配線修理 3,000円~25,000円
(状況次第では10万円超)

 

漏電修理や配線修理は、壁の中や床の下の配線の調査・修理が必要になる場合に、費用が高額になる傾向にあります。状況次第では10万円を超えることもあるでしょう。

上記の費用に加えて、作業者の派遣費用が別途請求されることが一般的です。派遣費用は業者や日時によって異なるので一概に言えませんが、コンセントの交換だけであれば、工事費用と派遣費用を合わせて、高くても5万円程度に収まると思われます。

コンセントを交換するときは、単純に古いコンセントを同等の仕様の新品に交換してもよいのですが、暮らしをより良くするために、以下に記すことも併せて検討した方がよいでしょう。

コンセントの増設

古い住宅においては、昔の基準でコンセントが配置されているので、現在の一般的な水準の生活をする上では、コンセントの数が不足するケースがあります。1箇所のコンセントの差込口の数を増やすことや、コンセントがあった方が便利な場所に新設することを検討するとよいでしょう。

差込口の数を増やすだけの工事ならば、5,000円程度以上の工事費用がかかります。

コンセントを新設する場合は、既存の配線から分岐する配線を引くか、分電盤から新たに配線を引く必要があります。5,000円から10,000円以上はかかると見てよいでしょう。

コンセントの種類の変更

近年になって需要の増えてきたコンセントを採用することを検討するとよいでしょう。例えば近年はUSBポートから充電する機器の使用が増えています。コンセントが寿命を迎えたなどの理由で交換するときには、同時にUSBポート付きのコンセントに変更すると、費用や手間の観点で効率的といえます。通常のコンセントに交換する場合と比べて、コンセント1箇所あたり1,000~3,000円程度を追加すれば変更できます。

また、水回り用のコンセントを防水仕様にするのも、感電や電気設備の故障を防止するためには有効でしょう。5,000円から10,000円程度の追加費用で変更できます。

専用回路の追加や電圧の上昇

電子レンジやIH調理機などの消費電力が大きい家電製品に対して、専用の回路(コンセント)が用意されていない場合は、専用回路を追加するとよいでしょう。分電盤から新たに配線を引くことになるので、工事費用は1万円以上はかかると思われます。

また、エアコン用のコンセントなどは、電圧を100ボルトから200ボルトに昇圧すると、出力の高いタイプの機器に交換できます。工事費用は2〜3万円程度が見込まれます。

ブレーカーの交換

コンセントが古くなったために交換する場合は、分電盤に設置されているブレーカーも古くなっているはずです。ブレーカーの寿命も10年から13年程度とされているので、コンセントと並行して点検・交換を検討するとよいでしょう。交換にかかる費用は、ブレーカーの個数にもよりますが、全部のブレーカーを取り換える場合で1万円から3万円程度でしょう。

分電盤の交換

分電盤とは名前の通り、住宅内のそれぞれの場所に電気を分配する設備です。上で述べたコンセントの増設や、電圧の昇圧を実施するためには、分電盤の交換も必要になるケースがあります。

分電盤にはブレーカーがまとめて設置されており、家庭の電気の安全の要でもあります。しかし、分電盤への漏電ブレーカーの設置が義務化されたのは1995年なので、それ以前に設置された古い分電盤には漏電ブレーカーが設置されておらず、漏電を検知できない可能性があります。現在の安全基準に適合した分電盤に交換しましょう。

分電盤の交換に関する費用は、分電盤の仕様によって大きく異なりますが、5万円から20万円程度と見込まれます。下記の記事も参考にしてください。

>> 分電盤の交換費用はいくら?いつ、誰に頼めばいいの?徹底解説

 

コンセントを交換するときはどこに連絡すればよいのか?

コンセントにトラブルが起きたときや交換したいときに、直ちに電気工事業者に連絡するのがベストとは限りません。最初に連絡するべき相手は、お住まいの住宅が賃貸か持ち家かによって変わります。

賃貸住宅の場合は管理者へ連絡

賃貸物件(戸建て・集合住宅のいずれも)にお住まいの方は、電気工事業者に相談する前に、まずは管理会社や大家さんに連絡を取りましょう。民法第606条には「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」と記されていて、コンセントの交換はこの条文の示す範囲内なので、物件の所有者に交換費用などを負う義務があるのです。ただし、入居者の故意・過失でコンセントを損傷させた場合は、入居者の負担で交換することになる可能性があります。

管理会社や大家さんに無断でコンセントを交換すると、トラブルになる可能性があります。本来は負担してもらえるはずだった交換費用の負担を拒否されるおそれもあるでしょう。

持ち家の場合は自分で交換依頼が必要

持ち家にお住まいの場合は、コンセントは入居者の財産なので、基本的には自分で電気工事業者を手配する必要があり、費用も自己負担となります。

電気工事業者の他に、ホームセンターや電力会社なども、コンセントの交換依頼に対応してくれることがあります。電気工事業者に直接依頼するよりも、相談しやすい、頼みやすい点はメリットといえます。

ただし、コンセントの交換には電気工事士の資格が必要なので、実際の作業は電気工事業者が行うケースが多いでしょう。間に入った業者にマージンが入ることになる分、費用的には割高になります。

コンセントプレートをDIYで交換する場合の交換手順

コンセントプレートを自分で交換する場合に必要になる材料・道具と、手順を紹介します。

必要な道具と部品、購入方法、概算費用

必要な物

  • 新しいコンセントプレート
  • マイナスドライバー
  • プラスドライバー

コンセントプレート交換に必要な物

コンセントプレートは、ホームセンターなどで購入できます。価格は500円程度です。古いコンセントプレートのカバーを取り外して(取り外し方は後述します)、カバーの裏を見ると、プレートの品番が記載されています。同じ品番のプレートを購入しましょう

ドライバーもホームセンターや通信販売などで購入できます。価格は500円から1,000円程度です。なお、マイナスドライバーはプレートのカバーをはがすために使用する物なので、マイナスドライバーの先端のような形状を持つ道具であれば、代用品を使っても構いません。

続いて、交換手順を解説します。

コンセントプレート交換手順

1.交換する箇所の安全ブレーカーを落とす

コンセントプレートは電気に直接関係する設備ではないので、交換作業に伴って感電する危険性は低いです。しかし差込口に手や工具が触れることで感電することが心配な方は、プレートの交換を行うコンセントに対応している安全ブレーカーを落として、電気を遮断しましょう。

2.古いコンセントプレートのカバーを取り外す

コンセントプレートのカバーと土台の隙間にマイナスドライバーの先端を差し込み、隙間をこじ開けてカバーをゆっくりと取り外します。プレートの下部に、カバーを外すための隙間が空いているタイプのプレートもあります。

3.プレートの土台を取り外す

プレートの土台を壁に留めているネジを、プラスドライバーを使って外して、土台を取り外します。

4.新しい土台をねじ止めする

新しいコンセントプレートの土台を取り出し、プラスドライバーを使ってネジを締めて固定します。

5.新しいカバーをはめこむ

新しいコンセントプレートのカバーをはめ込みます。

6.安全ブレーカーを上げて、コンセントが正常に使用できることを確認する

安全ブレーカーを上げて電気を供給し、コンセントが正常に使用できることを確認します。ここまでの作業にかかる時間は、長くても10分程度でしょう。

プラグをDIYで交換する場合の交換手順

家電製品などについているプラグを自分で交換する場合に必要になる材料・道具と、手順を紹介します。

必要な道具と部品、購入方法、概算費用

必要な物

  • 新しいプラグ
  • ニッパー
  • ワイヤーストリッパー
  • プラスドライバー

プラグ交換に必要な物

プラグはホームセンターなどで購入できます。価格は高くても600円程度です。工具類についても、やはりホームセンターで買いそろえられるでしょう。ワイヤーストリッパーは3,000円前後、ニッパーは1,500円前後、ドライバーは500円から1,000円程度で購入できます。工具さえ持っていれば、費用はプラグ代の数百円だけで済むので、自力での交換を検討する価値はあるでしょう。

続いて交換手順を解説します。

プラグ交換手順

1.古いプラグのコードを切断

古いプラグの根元から2〜3cm程度の場所のコードをニッパーで切断します。

2.コードを裂く

家電製品についているコードの先端(1.で切断した箇所)から、2本の線がくっついている状態のコードを2つに裂きます。裂く部分の長さは5〜8cm程度です。この2つに裂いた部分を、新しいプラグの中に入れることになるので、実際の新しいプラグの形状に合わせて長さを調整してください。

3.コードの被覆をはがす

2.で裂いたコードの先端から2〜3cmの部分にニッパーで薄く切れ目を入れます。そして、ワイヤーストリッパーを使って、切れ目からコードを覆っているビニールをはがします。慣れている人であれば、ニッパーだけで被覆をはがすこともできるでしょう。

切れ目を入れるときに銅線を傷つけたり切ったりしないように、細心の注意を払ってください

4.銅線をねじる

被覆をはがすことであらわれた銅線を、先端側から見て右回りにねじります。

5.新しいプラグに銅線を接続

新しいプラグのネジをドライバーで外して、プラグを分解します。プラグの中の金具についているネジを緩めて、銅線をネジへ時計回りに巻き付けて、ネジを締め直します。

ネジの締め付けがゆるいと、銅線が外れる原因になります。かといって、あまりにきつく締めすぎると銅線が切れてしまいます。また、2本のコードの銅線同士が触れた状態には絶対にならないように注意しましょう

ネジに巻き付けた後、銅線が余った場合はニッパーで切断します。

6.プラグの組み立て

銅線の接続が終わったら、金具をプラグの中に戻してはめ込みます。それから、プラグのネジを締めて組み立てます。

7.プラグをコンセントに挿し込み、正常に使用できることを確認する

家電製品のスイッチが切れた状態になっていることを確認した上で、プラグをコンセントに差し込みます。プラグや電気コードが異常に発熱しないこと、家電製品のスイッチを入れて正常に使用できることを確認します。ここまでにかかる時間は、長くても20分程度だと思いますが、コードの被覆をはがす作業の習熟度などによって所要時間は大きく変わるでしょう。

コードの接続がうまくいっていない場合は、電気が通らず家電製品が使用できません。また、プラグの中で2本のコードの銅線同士が接触していると、ショートしてブレーカーが落ちます。いずれの場合もプラグを組み立て直す必要がありますが、自分でプラグを交換することは諦めて、電気工事士などの技術者に依頼した方が安全でしょう。

家電量販店で交換してくれる場合も

上記の説明を読んでも、交換作業のイメージがわかない、うまくできるのか不安、工具の使い方がわからない、という方もいると思います。そのような方は無理をせずに、プラグを交換する技術を持っている業者に交換を依頼してください。費用はかかりますが、自分でプラグを交換して、電気火災などを起こしてしまった場合と比べれば、大した出費ではないはずです。

プラグの交換は、電気工事業者はもちろん行えますが、ヤマダデンキ・ケーズデンキなどの家電量販店でも、家電の修理という形で実施してくれる場合があります。詳細は、Webサイトや店舗でご確認ください。

簡単!コンセントのトラブルを防ぐために自分でできること

コンセントの故障などのトラブルを防ぐために、自分でできる対策を紹介します。手間も費用も大してかからないので、すぐに実践することをおすすめします。

たこ足配線をしない(過電流の状態にしない)

たこ足配線をするなどして、1箇所のコンセントから電気を取りすぎることは、コンセントや配線、電気コードの劣化を早めます。一般的に1箇所のコンセントに許容される電流は15アンペアまで、消費電力でいえば1,500ワットまでです。機器の消費電力を確認して、1,500ワットを超える電力を、同時に使わないようにしましょう。

なお、たこ足配線をすると、テーブルタップや配線の周りにホコリがたまりやすくなり、清掃の手間が増えるので清掃が行き届かなくなるでしょう。ホコリがトラッキング現象の原因にもなることも、たこ足配線を避けた方がよい理由です。

コンセント周辺の日常的な清掃

コンセントにホコリ

コンセントの周りにホコリがたまっていると、コンセントとプラグの間にホコリが入り込み、トラッキング現象を引き起こす可能性があります。定期的にコンセント周辺の清掃を行いましょう。

また、プラグを差し込みたままにしがちな家電製品については、ときどきプラグをコンセントから抜いて、ホコリがたまらないようにしましょう。

コンセントキャップの使用

使用していないコンセントの差込口には、自然にホコリなどの異物が入り込み、トラブルを引き起こす可能性があります。また、小さな子どもが、クリップなどの金属物を差込口に入れて感電する危険性もあります。このようなリスクを避けるためには、使用していない差込口をコンセントキャップでふさぐことを推奨します。

子どもの安全のためにコンセントキャップを取り付ける場合は、コンセントから容易に外せてしまうと意味がありません。コンセントキャップを子どもが誤飲するという別の危険も生じます。目立ちにくくて外しにくいコンセントキャップを選択しましょう。


20個セット/コンセントカバー PKT3-3F

 

信頼できる電気工事業者を選ぶためのポイント

コンセントやプラグの交換を電気工事業者に依頼する場合は費用がかかるので、少しでも安くしたいと考えるのは自然なことです。しかし、電気設備は日常的に使用するものである上に、電気設備の工事に不備があれば感電事故や火災事故につながります。安全に施工してくれる、信頼できる業者を選ぶことが重要です。業者を選ぶうえで、注目するべきポイントを解説します。

電気工事士などの必要な資格を持っている

既に解説したように、コンセント本体や、コンセントにつながる配線の修理や交換は、電気工事士の資格の保有者でなければ実施できません。電気工事を実施できるとうたっている業者であっても、電気工事士が在籍していないのならば、違法な業者です。必ず業者に電気工事士が在籍していることや、電気工事登録業者であることを確認してください。

プラグの交換といった資格の必要ない工事を依頼する場合であっても、電気工事士が在籍していることは、業者が確かな技術を持っていることの証明になります。

工事を実際に行う作業者の中に、電気工事士が含まれていることも確認しましょう。ただし、電気工事士を補助する作業は資格がなくても行えるので、作業者全員が電気工事士である必要はありません。

見積書の内容が明瞭である

工事を依頼する場合は、事前にある程度明瞭な見積を取得したいところです。無料または低価格で現地調査をした上で、業者が見積書を出してくれることが望ましいです。

作業内容をまとめた一式の料金だけではなく、作業項目ごとの内訳料金が見積書に記載されていることも、信用に足る業者であるかどうかを判断するための指標になります。一式だけの見積書しか提示してもらえない場合は、実際には必要ない作業の料金が盛り込まれていたり、工事の後で追加の費用請求をされたりする可能性も考えられます。

電気の専門知識がない人にもわかりやすく説明してくれる

電気設備は日常生活に直結する設備です。納得感のある電気設備の工事をしてもらうためには、工事の内容を、依頼者もよく理解する必要があります。電気の専門知識がない人に、工事の内容や必要性をわかりやすく説明してくれるかどうかが、信頼できる誠実な業者かどうかの判断基準になるでしょう。

まとめ

コンセント周りの故障が発生したとき、コンセントプレートやプラグの交換は無資格でも行えますが、コンセント本体の修理・交換には電気工事士の資格が必要です。無資格者が自分で修理・交換することは、違法なだけでなく、感電事故や電気火災が発生する危険性も伴うので、絶対にやめましょう。

プラグの交換についても、事実上はある程度の電気に関する知識や、加工技術が求められます。不安のある方は無理をせずに、電気工事業者に交換を依頼してください。

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この記事の監修者兼ライター

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小野雄人

東京大学工学部電気工学科・東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻修士課程を修了。鉄道の信号部門に関連する研究開発業務や、鉄道会社の現場での勤務を経験。2022年に独立・フリーライターに転身、記事の執筆や監修・編集を手掛けている。保有資格:技術士(電気電子部門)

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