電気設備

電気代が急に高くなった原因は漏電?簡単に確認できる方法も解説

(このページはプロモーションが含まれています)

この記事の監修者兼ライター

監修者画像

小野雄人

東京大学工学部電気工学科・東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻修士課程を修了。鉄道の信号部門に関連する研究開発業務や、鉄道会社の現場での勤務を経験。2022年に独立・フリーライターに転身、記事の執筆や監修・編集を手掛けている。保有資格:技術士(電気電子部門)

「最近電気代が急に高くなったなあ……?」
「もしかして漏電しているのでは?」

そのような心配はないですか?

漏電によって電気代が上がるということは、可能性としてはあり得ますが、実際に起こることはまれだと考えられます。本記事では電気代が高くなる原因と、自分でできる原因の確認方法を解説します。

電気代が高くなった場合に考えられる6つの原因

 

電気代が高い原因

電気代が高くなる原因は、以下のようなものがあると考えられます。

  • 電気料金の値上げ
  • エアコンや暖房器具の使用量の増加
  • 新しい電化製品を購入
  • 電力メーターの故障
  • 盗電
  • 漏電

原因を調べる前に、まずは電気代や電力使用量が具体的にいくら上がったのかを、前の月や、前の年の同じ月と比べて確かめることを推奨します。

それでは、6つの原因を順番に解説します。

電気料金の値上げ

電気料金の明細には、電気代以外に、電力使用量も記載されています。この電力使用量に大きな変化がないのであれば、電気料金が値上げされたことにより、電気代が高くなっている可能性があります。

 

電気料金は、各家庭の電力使用量だけでは決まりません。社会情勢などを踏まえて、電力会社が値上げをすることがあります。また「燃料費調整額」や「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」といった、変動する要素によっても電気料金は変わります。

 

「燃料費調整額」とは、電気を作るために必要な燃料の調達にかかる費用を、電気料金に反映するために設けられている料金です。日本は石油やガスといった燃料を、主に海外からの輸入に頼って調達しています。そのため、燃料の調達価格は国際情勢や為替レートによって大きく変動し、燃料費調整額もほぼ毎月変わるのです。

近年は特に燃料費が高騰しています。大手電力会社を除いた「新電力」と呼ばれる電力会社では、相当高額な燃料費調整額が設けられている場合があります

 

「再生可能エネルギー発電促進賦課金」とは、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの普及にかかる費用を、消費者が負担するという形で設けられている料金です。電力使用量に応じた料金が課金されますが、単価(電気を1kWh利用したときの課金額)は全国で一律です。また、単価は1年ごとに変動し、5月から翌年4月までの1年間は毎月一定です。

 

一部の新電力会社が提供している「市場連動型プラン」と呼ばれる電気料金のプランでは、電気の料金単価が、電力の市場価格に応じて30分ごとに変動します。例えば冬場だと、大寒波が到来したことによって全国的に暖房機器の需要が増したので電力の市場価格が高騰し、電気の単価が上がるといったことが起きます。

エアコンや暖房器具の使用量の増加

エアコンや暖房器具といった空調機器の使用を開始したことが、電気代が高くなった原因である可能性があります。

前の月と比べて、電気料金や電力使用量が増えていないかを確認しましょう。特に夏に入って暑くなったときや、冬に入って寒くなったときは、空調機器を使い始めたことで電力使用量が大きく増えているかもしれません。

新しい電化製品を購入した

最近新たに購入して使用を開始した電化製品はないでしょうか。ある月から電力使用量が増えてそのままになっている場合は、新しい電化製品の使用が、電気代が高くなった原因である可能性が考えられます。

一般家庭において、電力使用量の多い電化製品は以下の通りです。最近新たに使い始めた電化製品がないか、確認してみましょう。極端なケースですが、住宅をオール電化住宅に変えたといったことがあれば、電力使用量が大幅に増えていることでしょう。

また、テレワークを始めたことによってエアコンやパソコンの消費電力量が増えるという、ライフスタイルの変更によって特定の製品の使用が増えたというケースも考えられるでしょう。

順位 電化製品 一般家庭の全体の年間消費電力量に対する消費電力の割合
1 エアコン 14.7%
2 冷蔵庫 14.3%
3 照明 13.5%
4 テレビ 9.4%
5 パソコン 3.9%
6 ビデオレコーダー 2.4%
7 電気ポット 2.3%
8 温水洗浄便座 2.0%
9 電気コンロ 1.9%
10 電気炊飯器 1.7%
11 除湿器 1.5%
12 電子レンジ 1.3%
13 モデム・ルーター 1.2%
14 浴室乾燥機 1.1%
15 食器洗い乾燥機 1.0%
16 洗濯乾燥機 0.6%
その他 27.4%

引用:省エネ家電 de スマートライフ -温暖化の影響と防止- 一般財団法人 家電製品協会

電力メーターの故障

電気代や電力使用量が増えているけれど、特に心当たりがないという場合は、電力メーター(電力量計)が故障している可能性が考えられます。

アナログ式の電力メーターを使用している住宅では、毎月検針係員がメーターの数字を見て、電気料金を算出しています。メーターが故障していると、使用した電力量が正しく計算できず、不正確な料金請求が行われる可能性があります。

近年採用が進んでいるスマートメーターは、通信機能があるため、仮に故障しても電力会社が故障を発見しやすくなっています。また、故障率自体が従来のアナログ式メーターよりも低いと言われています。スマートメーターが採用されている家庭では、メーターの故障が電気代が上がる原因となっている可能性は低いでしょう。

盗電の可能性

電力使用量が増える理由に心当たりがない場合は、盗電されている可能性も考えられます。

盗電とは言葉通り、何者かが電気を盗むことです。他人に盗まれた分の電気料金も、盗まれた家庭に請求されてしまうので、電気代が上がります。屋外にコンセントがある場合は、勝手に使われていないか確認しましょう。

盗電の手口は他にも考えられますので、盗電が疑われる場合は、電力会社、電気工事会社や管理会社に連絡して、不審な点がないか確認してもらいましょう。また、盗電されていることが明らかになった場合は、警察にも相談した方がよいでしょう。

漏電の可能性

漏電が電気代が高くなる原因であることは、可能性としては考えられますが、比較的珍しいことだといえます。なお、漏電とは本来電気が流れるべきではないところに電気が漏れて流れてしまうことをいいます。

一般的な家庭の分電盤には漏電ブレーカーが備えられています。漏電が発生した場合は、漏電ブレーカーが落ちることで、家庭全体の電気が止まります。したがって、漏電が発生しているのにわからないということ自体が、よくあることではないのです。

 

家庭用の漏電ブレーカーは一般的に、15mAから30mAの漏電があった場合に落ちる仕様になっています。微弱な漏電であれば、電気が流れ続ける可能性はあります。

しかし、仮に30mAの漏電が30日間発生し続けても、消費される電力量は

 

30mA×100V×24時間×30日=2.16kWh

 

です。なお、1kWhとは、1kWの電気(電圧が100Vの場合は10Aの電流)を1時間使用した場合の電気の量のことです。

例えば2025年6月時点での東京電力の従量電灯B・Cプランの1kWhあたりの電気料金は、高くても40円49銭です。したがって、1か月間の電気代は87円しか増加しません。漏電ブレーカーが検知できない程度の漏電によって、電気代が不自然なほど上がることは、ほぼないと考えてよいでしょう。電気代が異常に高いのであれば、原因は別にあるといって差し支えありません。

参照:従量電灯B・C 東京電力エナジーパートナー株式会社

ただし、漏電ブレーカーが故障している場合や、そもそも漏電ブレーカーがない場合は、漏電が発生していても検知できないので、漏電によって電気代が上がっている可能性もありえます。

漏電とは?

漏電とは、電気の配線や電気機器から、電気が漏れて流れてしまうことをいいます。

本来、電気が流れてはならない場所には「絶縁」が施されているため、電気は決まった経路を通って流れます。ところが、配線や電気機器が濡れていたり、電線が破損したりしていると、電気が決められた回路から漏れて流れてしまうことがあります。この状態が「漏電」です。

漏電によって漏れ出た電気は、火災の原因になることがあります。また、電気に人が触れれば感電して死に至ることもあります。

漏電の症状やリスクに関する詳しい解説は、こちらの記事でご覧ください。

>> もしかして漏電?代表的な症状と自分でできる対処方法、プロに依頼すべきケースを解説

 

簡単にできる漏電ブレーカーの動作確認

分電盤図解

テストボタンによる漏電ブレーカーの動作確認

分電盤の漏電ブレーカーが故障している場合は、漏電が発生しても検知できません。漏電ブレーカーの故障が心配な場合は、漏電ブレーカーが正常かどうかテストをしてみましょう

なお、漏電ブレーカーが正常だった場合は、テストを行うと漏電ブレーカーが落ちて停電するので、停電したら困る状況では実施しないでください

 

漏電ブレーカーには、機能が正常かどうかを確認するためのテストボタンが設置されています。漏電ブレーカーが「入」の状態で、テストボタンを押して、漏電ブレーカーが落ちた(停電した)場合は、漏電ブレーカーは正常です漏電ブレーカーが検知できる大きさ以上の漏電は発生していません。漏電表示ボタンというボタンを押し戻してから、漏電ブレーカーを上げましょう。

しかし、テストボタンを押しても何も起きないことがあります。その場合は、テストボタンか漏電ブレーカー自体が故障しているため、漏電が発生していても検知できません漏電が原因で電気代が大きく上がるということも可能性としてはありえますし、そもそも感電や火災発生のリスクもあります早急に漏電ブレーカーを交換する手配をしましょう。

 

また、漏電ブレーカーの正常・異常にかかわらず、漏電が疑われる症状が発生している場合は、電気工事の専門業者などに漏電調査を依頼した方がよいでしょう。

ブレーカー操作による漏電チェック

漏電箇所の特定

漏電ブレーカーが頻繁に落ちてしまう場合は、建物の中で実際に漏電が発生している可能性があります。分電盤のブレーカーを自分で操作することで、漏電している箇所をある程度特定できるので、手順を紹介します。

  1. 安全ブレーカー(部屋などで区分けされたブレーカー)を全て落とす
  2. 漏電ブレーカーが落ちている場合は漏電ブレーカーを上げる
  3. 安全ブレーカーを1つずつ上げていく
  4. 安全ブレーカーを上げたときに漏電ブレーカーが落ちた場合は、その安全ブレーカーを再度落とす
  5. 漏電ブレーカーを上げる
  6. 漏電ブレーカーが落ちたときに上げた安全ブレーカーは落としたままにしておき、他の安全ブレーカーを1つずつ上げていく

以上のような手順を踏めば、漏電が起きている回路以外では、今まで通り電気を使用できます。

 

漏電している回路が特定できた後は、その回路のコンセントに差し込まれているプラグを全て抜いた後で、安全ブレーカーを上げます。この時点で漏電ブレーカーが落ちてしまう場合は、配線などに異常があるということになるので、電気工事の専門業者でなければ漏電の調査や修理はできません

 

漏電ブレーカーが落ちなかった場合は、コンセントから抜いておいたプラグを、1つずつコンセントに差し込んでみましょう。プラグの抜き差しを行うときには、漏電している電気に触れる可能性があるので、ゴム手袋などを必ず装着してください

仮に電気機器が漏電の原因であれば、原因である電気機器をプラグに差し込んだり、スイッチをオンにしたりすることで漏電ブレーカーが落ちるはずなので、原因の電気機器を特定できます。その機器の使用を止めれば漏電しなくなるので、専門業者を呼ぶ必要はありません

 

以上の確認をしても、漏電ブレーカーが落ちる原因が特定できない場合は、専門業者に依頼して漏電箇所の調査や修理を依頼した方がよいでしょう

漏電被害に遭わないための日常的な対策

漏電はひとたび発生してしまうと、電気工事の専門業者でなければ対応が困難なケースがほとんどです。しかし、漏電を未然に防ぐ方法や、漏電が発生しても被害を防ぐ方法は個人でも実行できます順番に解説します。

アース線(接地線)を設置する

アース線の設置

 

アース線とは、主に水回りや湿気が多い場所で使用される電化製品に付いている線です。該当する電化製品は、洗濯機や冷蔵庫、電子レンジ、エアコン、温水洗浄便座などです。アース線は、電化製品から外部に電気が漏れ出た場合に、漏れた電気を地面に流す役割を持っています。アース線を取り付けていなかった場合、漏電した電気が、電化製品に触れた人の体に流れて感電する可能性があります

アース線をつなぐための端子は、上記の電化製品を用いるような場所であれば、通常はコンセントに設けられています。電化製品を購入したときに住宅への配送や設置を依頼した場合には、アース線の端子への接続も一緒に行ってくれる場合がほとんどでしょう。

アース線のアース端子への接続に特別な資格は必要ないので、自分でつなぐこともできます。アース端子には「つまみタイプ」「ねじタイプ」「ワンタッチタイプ」といった種類があるので、それぞれに適した正しいつなぎ方をする必要があります。

アース端子の種類

「ねじタイプ」の場合は、コンセントに設けられているふたをあけると、ねじが現れます。そのねじをドライバーで緩めて、アース線の先端をねじにひっかけた後、ねじを締めてアース線を固定します。

「ワンタッチタイプ」の場合は、コンセントに設けられているレバーを押し上げると穴が現れます。出てきた穴に、アース線の先端を入れて、レバーを下げてアース線を固定します。

「つまみタイプ」の場合は、コンセントについているつまみを緩めて、アース線の先端をつまみにひっかけた後、つまみを締めてアース線を固定します。

 

なお、コンセントが古いといった理由でアース端子が存在しない場合は、専門業者に依頼して、アース端子を設置してもらいましょう

古い電化製品を使っていないか確認する

古い家電

古い電化製品を使用していないでしょうか。電化製品が老朽化すると、配線や絶縁部分の劣化に伴って電気が流れるようになってしまい、漏電が発生する可能性があります。劣化した部品が無駄に電気を消費するので、電気代が上がる原因になる可能性もあります。

電化製品のメーカーは、製造を終了した電化製品の修理用の部品を、製造終了後も一定期間は保有しておくことを義務付けられています。逆にいえば、義務付けられている期間を超えて使用すると、修理が難しくなるということです。この期間を、電化製品の買い替えの時期の目安にするのもよいでしょう。

全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している、代表的な電気機器の部品の保有年数を、下の表に示します。

製品名 保有年数
電気冷蔵庫 9
電気洗濯機 6
カラーテレビ 8
電子レンジ 8
扇風機 8
電子ジャー 6
エアーコンディショナー 9
電気コタツ 6
電気ストーブ 6

参照:補修用性能部品表示対象品目と保有期間-全国家庭電気製品公正取引協議会

また、エアコン、洗濯機といった6種類の電気製品には製造年、設計上の標準使用期間と、標準使用期間を超えて使用することによる発火などの事故に対する注意喚起が掲示されています。この表示は「長期使用製品安全表示制度」という制度に基づき実施されています。記載事項を買い替え時期の目安としてください。

参照:長期使用製品安全表示制度経済産業省

電気コードの使用状況を確認する

タコ足配線

電気コードが発熱して発火に至ったり、損傷してショートすることで漏電に至ったりすることを防ぐために、電気コードは正しく扱いましょう。

 

不適切な扱いの代表例がタコ足配線です。タコ足配線とは、1つのコンセントに電源タップなどを取り付けて、数多くの機器を接続する配線方法です。それぞれの機器が電気を引き込むことから、コンセントや電気コードに許容量を上回る電流が流れて、加熱・発火に至ることがあります

一般的に、住宅の中でいっぺんに電気を使いすぎると分電盤のアンペアブレーカーや安全ブレーカーが落ちるので、使いすぎを防止できます。

しかし、タコ足配線によって電流が流れすぎたとしても、あくまでその電源タップやコードに電流が流れすぎているだけです。ブレーカーの許容量を超えていなければブレーカーは落ちないので、電源タップやコードの加熱や発火を防止できません。必ず規定の容量を超えない範囲で機器を接続するようにしましょう

なお、電源タップの許容量は、タップに書かれています。電流は15A(アンペア)まで、電力は合計1,500W(ワット)までであることが一般的です。電気機器の消費電力も、機器本体に書かれています。同時に使用する電気機器の消費電力が1,500Wを超えないようにします。ドライヤー、掃除機、アイロンといった機器は、消費電力が1,000Wを超えることもあるので、特に注意が必要です。

 

許容量が一般的に1,500Wまでなのは、電源タップだけではなくコンセントも同様です。プラグの差込口が複数あるコンセントであっても、全ての差込口の合計許容量が1,500Wです。タコ足配線をしなければ問題ないということではなく、1か所のコンセントから1,500Wを超える電力を同時に使用することが問題なのだということに注意してください。

 

他にも、電気コードを束ねる、丸める、重いもので下敷きにする、強く引っ張られている状態にするといったことも避けます。コードに熱がこもって発火しやすくなったり、電線が切れて電気が漏れ出す原因となったりするためです。

水回りの電化製品を使用するときの注意点

水は電気を通しやすいので、電化製品や電気のスイッチに水がかかると、その水に電気が流れて、漏電するおそれがあります。感電のリスクがあるだけでなく、電化製品等の故障の原因にもなるので避けましょう。

防水仕様になっていない電化製品は、水がかかったら乾くまで使用しない、濡れた手で電化製品や電気のスイッチに触らないといったことに注意を払ってください。

水回りで使用する電化製品は、アース線をアース端子に取り付けて感電を防止することも重要です。

コンセントとプラグ周りにホコリが溜まらないようにする

トラッキング現象

コンセントとプラグの間にホコリが溜まると、ホコリに電気が流れて発火するトラッキング現象が起こり、火災の原因となることがあります

プラグをコンセントに差し込んでいる限り、トラッキング現象は24時間いつでも発生する可能性があります。住人が就寝中にトラッキング現象によって発火して、そのまま大規模な火災に至ってしまい、亡くなるという事例も起きています。

プラグを長時間差したままの状態になりがちな機器(例:テレビ、エアコン、冷蔵庫など)は、時々プラグをコンセントから抜いて、ホコリがたまっていたら清掃しましょう

 

なお、タコ足配線は配線が密集するためホコリがたまりやすくなります。トラッキング現象が発生しやすい環境になるという点でも危険です。

漏電保護タップの使用方法

漏電保護タップとは、主に水回りの電化製品に使用するための電源タップの一種です。漏電を検知して電気の供給を停止する機能を持っています。漏電そのものは予防できませんが、火災や感電といった事故を防止できます

使用方法は、通常の電源タップと同じようにコンセントに差し込み、タップ本体に備えられている差し込み口に、電化製品のプラグを差し込むだけです。安全のためにアース線の接続も、別途必ず行いましょう。


東芝ライテック(Toshiba Lightech) 漏電保護タップ LBY-120C

電気代が高くなったときに検討するべき事項

電気代が高くなる要因は、ここまでに述べたように様々です。電気代が高いなと感じたら、次に紹介するようなことを検討してみてください。

電気機器の利用状況を見直す

初歩的な内容ですが、家庭でどのように電気機器を使っているのかを見直してみましょう

冷蔵庫の開け閉めが多くはないでしょうか。夏のエアコンの温度を下げすぎということはないでしょうか。見てもいないのにテレビをつけっぱなしにしていたり、誰も在室していない部屋の照明をつけっぱなしにしたりしてはいませんか?

電気機器の使い方を見直すだけで、電気の無駄遣いを抑えて、電気代を節約できる可能性があります。

電力会社との契約内容を見直す

電力会社との契約内容を見直すことで、電気代を節約できる場合があります。

2016年4月から、電気の小売りが全面的に自由化されたので、消費者は電力会社や料金プランを自由に選べるようになりました。電力会社の中には、夜間の電気料金が安いプランや、電力使用量が特に多い家庭向けのプランなどを用意している会社もあります。家庭のニーズやライフスタイルに合ったプランを選択することで、電気代が下がる可能性があるのです。

契約内容の見直しは少々手間かもしれませんが、いったん契約を変更すれば、当面の間は節約効果が持続するので、効果といえるでしょう。様々な電力会社の契約プランを比較検討できるWebサイトもあるので、検討してみてください。

古くなった電化製品の買い替えを検討する

古くなった電化製品は買い替えを検討しましょう。老朽化した家電製品は、部品の劣化などによって、消費電力が本来の値よりも増えている場合があり、電気代の増加につながります。

 

また、特に冷蔵庫やエアコンといった電化製品は、近年の技術の進歩によって大幅な省エネ化が実現しています。冷蔵庫の消費電力は20年前の製品の半分ほどになっているというデータもあります。

冷蔵庫やエアコンは、既に説明したように家庭の中でも電力を大量に消費している電化製品です。新しいものに買い替えることで、電気代を大きく節約できます。

 

冷蔵庫もエアコンも、高額な電化製品なので、買い換えるのは少し気が進まないかもしれません。しかし、買い替えなかったところで浮いたお金は、電気代という何の満足感も得られない支出によって消えていくだけです。また、古い電化製品は故障しやすく、故障してしまったら修理費がかかるか、結局は買い替えることになります。

それよりも、最新の機能を搭載している上に電気代も安くなる新品に買い替えた方が、金銭的にも精神的にもよいのではないでしょうか。ぜひ検討してみてください。

電力メーターの故障の可能性がある場合は電力会社に相談する

電力メーターの故障が電気代が高い原因だと考えられる場合は、電力会社に相談しましょう。電力メーターは電力会社の持ち物なので、契約者(住人)の手でいじったりすることはできないからです。故障した原因が住人の過失などでない限りは、電力メーターの修理・交換費用を請求されることも基本的にはありません。

原因が分からないときは電気工事の専門家に相談する

既に説明したように、電気代が高い原因が分からない場合は、漏電が発生しているということも、可能性は低いもののありえます。漏電は火災や感電といった深刻な被害を引き起こすことがあります。

また、電気は目に見えず、漏電が発生していてもどこに電気が流れているのかわからないので、感電してしまうリスクもあります。無理に自力で対処しようとするのは危険です。

被害が出る前に電気工事の専門家に相談した方が安心できるでしょう。

 

漏電を疑うべき症状に関する詳しい解説は、こちらの記事をご覧ください。

>> もしかして漏電?代表的な症状と自分でできる対処方法、プロに依頼すべきケースを解説

信頼できる電気工事業者の選び方と漏電トラブル解決の費用目安

電気工事業者

信頼できる電気工事業者の要件とは

電気代が高い原因がどうしてもわからない場合は、専門業者に調査を依頼しましょう。漏電が疑われる場合には、漏電の調査を電気工事業者に依頼することになります。

業者を選ぶときは、価格だけで選ぶのではなく、信頼できる業者を選ぶことが重要です。選ぶための目安として、以下のような点に着目しましょう。

  • 電気工事士などの資格を持っていること
  • 事前に見積書を出すこと。また、見積書の内訳が一式ではなく作業項目ごとに料金が記載されていること
  • 電気の専門知識がない人にも、分かりやすく丁寧に説明をしてくれること

まずは、電気工事士などの国家資格を持つ技術者が在籍していることを必ず確認しましょう。漏電の調査や修理では、有資格者でなければ行えない作業が発生するケースが多いからです。有資格者の在籍は、その業者が高い技術力を有していることの証明にもなります。

 

業者に依頼する際には、事前に見積を出してもらった方がよいでしょう。無料または低価格で現地調査をした上で、見積書を出してくれることが望ましいです。

見積書に漏電調査や修理工事一式の料金だけではなく、作業項目ごとの料金が記載されていることも、信頼できるかどうかを判断するためには重要です。

一式だけの料金の見積では、作業項目が事前に明らかになりません。いざ依頼してみたら、十分なサービスを提供してくれない、あるいは説明もないまま追加料金を請求してくるということも、可能性としてはありえます。

 

電気の専門知識がない人にも分かりやすい丁寧な説明をしてくれるかどうか、誠実な対応が期待できそうか、アフターサービスが十分な内容であるか、といったことも考慮に入れるとよいでしょう。

他にも、急を要する状況であれば、即日対応ができる業者かどうかといった点も判断基準となるでしょう。

漏電調査、漏電修理、漏電対策の費用相場

漏電調査は、電気保安協会に依頼すると無料で実施してくれます。電気保安協会とは、家庭の電気設備の安全点検などを行っている協会です。全国に10の協会があり、350か所の拠点を構えて、6,500名以上の技術者が在籍しています。

ただし、電気保安協会が行うのは漏電の調査までで、修理は行いません。修理は別途、電気工事の専門業者に依頼する必要がある点に注意してください。

 

漏電調査を専門業者に依頼すると、7,000円〜30,000円程度の費用がかかります。具体的な費用は、漏電調査の難易度によって変わるので一概には言えません。例えば、高所や床下などでの作業が発生すると、費用が高くなる傾向にあります。業者が一般的な電気工事会社か、漏電専門業者かによっても異なり、漏電専門業者の方が安い場合もあります。

 

漏電の修理・再発防止の対策を行う場合は、例えばブレーカーの交換には20,000円程度、分電盤の交換には30,000円程度、配線を引き直すには5,000円程度(金額はいずれも一例です)といった形で、作業項目ごとに費用がかかります。そのため、費用は修理内容や作業の難易度によって大きく変動します。修理の内容次第では、費用が数十万円に及ぶこともあるでしょう。

 

費用が相場よりも高いと感じられる場合は、依頼を見合わせて別の業者を探してみましょう。また、費用だけに注目するのではなく、工事作業の内容が納得のいくものであるかどうか、アフターサービスが十分かどうかといったことも考慮するとよいでしょう。

まとめ

電気代が高くなったときは、もしかしたら漏電しているのかもしれないと心配になるかもしれません。しかし、漏電ブレーカーが故障している場合を除けば、漏電によって電気代が高くなることはまずありません。電気代が高い原因は他にも考えられるので、電力使用量や電力会社との契約内容、家庭の電気機器の状態や利用状況などをよく見直してみましょう。

しかし、仮に漏電が発生していたら、感電や火災といった危険な事態を招く可能性があります。自身で対処することは難しいため、漏電が疑われる症状を確認したら、放置せずに早急に電気工事の専門業者へ問い合わせましょう。

電気設備のトラブル解決ならBEST

適正価格でプロ品質、厳格な品質管理基準をクリアした「絶対に信頼できるプロ業者」だけを無料でご紹介します。(全国で対応可能 ※沖縄、離島、一部地域を除く)

信頼できるプロ業者をBESTが無料でご紹介

プロの技術を「適正価格」で。選ばれる電気設備サービス

安心してお問い合わせください。

この記事の監修者兼ライター

監修者画像

小野雄人

東京大学工学部電気工学科・東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻修士課程を修了。鉄道の信号部門に関連する研究開発業務や、鉄道会社の現場での勤務を経験。2022年に独立・フリーライターに転身、記事の執筆や監修・編集を手掛けている。保有資格:技術士(電気電子部門)

ご相談の流れ

フォームから問い合わせ

STEP 1

フォーム送信

STEP 2

相談内容に応じてプロが対応

電話から問い合わせ

STEP 1

電話

STEP 2

コールセンターにてヒヤリング

STEP 3

相談内容に応じてプロが対応

日常のお困り事解決はお任せください

日常生活で感じる小さな困りごとやトラブル、どんなことでもお気軽にご相談ください。私たちが一緒に解決策を見つけ、安心できるサポートをご提供します。