電気設備

急に電気がつかなくなった原因は?自分でできる確認方法と対処法

電気がつかなくなった

この記事の監修者兼ライター

監修者画像

小野雄人

東京大学工学部電気工学科・東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻修士課程を修了。鉄道の信号部門に関連する研究開発業務や、鉄道会社の現場での勤務を経験。2022年に独立・フリーライターに転身、記事の執筆や監修・編集を手掛けている。保有資格:技術士(電気電子部門)

急に照明がつかなくなった、家電製品が使えなくなったといったトラブルが発生した時はどうすればよいのでしょうか?

電気が使えなくなる原因としては、停電している、ブレーカーが落ちているなどが考えられます。まずは落ち着いて、どの範囲の電気が使えなくなっているのかを確認しましょう。それから、原因を絞り込んでいきます

本記事では、電気が使えなくなる原因に加えて、停電した時のための対策、プロの電気工事業者に依頼をするべき状況なども紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。

電気がつかなくなった!考えられる7つの可能性とは?

電気が使えなくなる原因はいくつか考えられます。下に一覧表で示します。

電気が使えない範囲 電気がつかなくなった原因 原因の特定と復旧
周辺一帯 停電の可能性 ・原因の特定は自分で可能
・復旧は自分では不可能
住宅全体 アンペアブレーカーが落ちている可能性 ・自分で可能
住宅全体 漏電ブレーカーが落ちている可能性 ・原因の特定は自分で可能
・ただし漏電箇所の修理は電気工事士への依頼が必要
住宅全体 電気料金の未払いの可能性 ・自分で可能
住宅全体または一部 電気設備の不具合の可能性 ・原因の特定は難しい
・復旧は自分では不可能
特定の部屋・コンセント 安全ブレーカーが落ちている可能性 ・自分で可能
特定の部屋・コンセント 照明や家電製品に原因がある可能性 ・自分で可能

 

それぞれの原因や復旧方法を個別に解説していきます。

1.周辺一帯で電気が使えない場合

停電の可能性

一帯が停電

家全体で電気がつかないという場合は、自宅周辺の状況を確認してみましょう。他の家も明かりがついていない、周辺の信号機や街灯(夜間の場合)も点灯していない状況であれば、停電が発生している可能性が高いです。停電の復旧を待ちましょう。

停電が広範囲に及んでいる場合は、一般送配電会社のWebサイトで停電情報が掲載されます。お住まいの地域のWebサイトを確認してみてください。

主要な電力会社(東京電力エナジーパートナー、関西電力など)以外の電力会社と契約している場合も、住宅に電気を届けるのは送配電会社(東京電力パワーグリッド、関西電力送配電など)の役割なので、地域の送配電会社が発信している情報を参照してください。

地域 送配電会社 URL
北海道 北海道電力ネットワーク
(ほくでんネットワーク)
https://teiden-info.hepco.co.jp/
青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・新潟県 東北電力ネットワーク https://nw.tohoku-epco.co.jp/teideninfo/
茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県・静岡県東部 東京電力パワーグリッド https://teideninfo.tepco.co.jp/
長野県・岐阜県ほぼ全域・静岡県西部・愛知県・三重県ほぼ全域 中部電力パワーグリッド https://teiden.powergrid.chuden.co.jp/p/
富山県・石川県・福井県東部・岐阜県北部 北陸電力送配電 https://www.rikuden.co.jp/nw/teiden/otj010.html
福井県西部・岐阜県西部・三重県西部・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県(一部地域を除く)・奈良県・和歌山県 関西電力送配電 https://www.kansai-td.co.jp/teiden-info/index.php
兵庫県の一部地域・鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・香川県および愛媛県の島しょ部の一部 中国電力ネットワーク https://www.teideninfo.energia.co.jp/
徳島県・香川県・愛媛県・高知県(香川県および愛媛県の島しょ部の一部を除く) 四国電力送配電 https://www.yonden.co.jp/nw/teiden-info/index.html
福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県 九州電力送配電 https://www.kyuden.co.jp/td_teiden/kyushu.html
沖縄県 沖縄電力 https://www.okidenmail.jp/bosai/info/index.html

2.住宅全体で電気が使えない場合

アンペアブレーカーが落ちている可能性

分電盤図解

家屋内全体で複数の電気機器を使用して電気を使いすぎている状態になると、電力会社と契約しているアンペア数を超えることがあります。契約アンペア数を超えるとアンペアブレーカーが落ちて、電気が使えなくなります

アンペアブレーカーが落ちた場合、まずは一部の電気機器の電源スイッチを切って、電気を使いすぎている状態を解消してください。それから分電盤に設置されているアンペアブレーカーのつまみを上げると、再び電気が使えるようになります。

近年は電力メーター(スマートメーター)にアンペアブレーカー機能がついている場合があります。この場合は分電盤にはアンペアブレーカーがなく、電気を使いすぎて電気が止められた場合、10秒後に自動的に復旧します。しかし、電気を使いすぎている状態が続いていると再び電気を止められてしまうので、速やかに使用する電気機器を減らしましょう。

漏電ブレーカーが落ちている可能性

住宅内で漏電が発生していると、漏電ブレーカーが落ちて住宅全体が停電します。なお、漏電とは電気の配線や電気機器の不具合などによって、意図しない場所に電気が流れることです。

漏電ブレーカーが落ちた場合は、漏電ブレーカーのつまみを上げる前に、安全ブレーカー(回路ごとのブレーカー)のつまみを全て落とします。その後、漏電ブレーカーのつまみを上げて、さらに安全ブレーカーのつまみを1つずつ上げていきます。

問題が発生している箇所の安全ブレーカーを上げると漏電ブレーカーが再び落ちるので、その回路で漏電が発生していることがわかります。問題が起きている回路の安全ブレーカーは落としたままにして漏電ブレーカーを上げ、残りの安全ブレーカーも上げれば、漏電が発生している箇所以外では電気が使用できるようになります。

なお、漏電の修理は専門業者でなければ危険を伴うので、自力での対処はしないでください

電気料金の未払いの可能性

電気料金が未払いの状態になっていると、送電を止められてしまいます。心当たりのある方は、電力会社から支払いの督促状が届いていないか確認してください。未払いだった場合は、支払いを済ませて電力会社へ連絡しましょう(このケースは、送配電会社ではなく、電力契約を結んでいる電力会社に連絡してください)。

電気料金の支払いは、一般的に口座振替やクレジットカードなどでも行えます。支払いをよく忘れてしまう、面倒だという方は、自動的に支払いができる方法に変更しましょう。

3.住宅全体または一部で電気が使えない場合

電気設備の不具合の可能性

住宅の電気設備に不具合が起きて、電気が使えなくなっている可能性が考えられます

住宅の電気は、電線から引込線を経て住宅に届けられ、電力メーター、分電盤を通して、コンセントや照明器具などに分配されます。これらの一連の設備に断線や漏電、その他の故障といった不具合があれば、電気は使用できません。

引込線は一般送配電会社が責任を負う設備なので、断線したといった不具合が起きた場合は、送配電会社に連絡して修理を依頼することになります。また、電力メーターの不具合と見受けられる場合も、電力メーターは送配電会社の財産なので送配電会社に連絡しましょう。基本的には、電気の使用者(住民)が修理費用などを請求されることはありません。

参照:引込線(保安責任・財産の分界点) 東京電力パワーグリッド株式会社

一方、分電盤やコンセントなどに不具合がある場合は、送配電会社が責任を持つ範囲の設備ではないので、電気工事業者に点検・修理を依頼することになります。修理費なども電気の使用者が負う必要があります。

4.特定の部屋やコンセントだけ電気が使えない場合

安全ブレーカーが落ちている可能性

電気機器を同時に使いすぎた結果、特定の箇所(回路)でアンペア数が安全ブレーカーの許容値を超過すると、安全ブレーカーが落ちて、その箇所だけ電気が使えなくなります。逆に言えば、特定の部屋だけ電気が使えないという場合は、まずは安全ブレーカーが落ちている可能性を考えましょう。

アンペアブレーカーが落ちた場合と同様に、電気機器を使いすぎている状態を解消してから、安全ブレーカーのつまみを上げてください。

照明や家電製品に原因がある可能性

家電が故障

家電製品や照明器具自体の故障が原因で使えなくなっている可能性が考えられます。特定の家電製品だけ使えない、別のコンセントにプラグを挿し込んでも使えない場合は、機器側の故障とみてほぼ間違いないでしょう。故障している機器以外は、通常通りに電気を使用できます。

照明に使用する電球などには寿命があります。目安としては下記のとおりです。
電球などの寿命が尽きていると考えられる場合には、交換しなければなりません。特に、白熱電球は中にある「フィラメント」という線が切れることが多く、LED電球と比べると交換の頻度が高くなります。透明な電球であれば、フィラメントが切れて使えない状態になっていることが目視で確認できます。

種類 寿命 1日8時間使用した場合の使用可能期間の目安
白熱電球 1,000~2,000時間程度 4か月~8か月程度
蛍光灯 6,000~12,000時間程度 2年~4年程度
LED電球 40,000~60,000時間程度 14年~21年程度

 

また、家電製品もいつまでも使い続けることはできず、いずれは寿命を迎えます。

家電製品のメーカーは、製造を終了した電化製品の修理用部品を、製造終了後も一定期間は保有しています。全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している、代表的な家電製品の部品の保有年数は以下のとおりです。

製品名 部品の保有年数
(製品の製造終了から)
電気冷蔵庫 9
電気洗濯機 6
カラーテレビ 8
電子レンジ 8
扇風機 8
電子ジャー 6
エアーコンディショナー 9
電気コタツ 6
電気ストーブ 6

参照:補修用性能部品表示対象品目と保有期間 全国家庭電気製品公正取引協議会

部品の保有年数を超えた家電製品は、修理を行うことが難しくなるということを意味します。家電製品の買い替え時期の目安とするとよいでしょう。

また、扇風機、換気扇、エアコン、ブラウン管テレビ、全自動洗濯機、2槽式洗濯機には「製造年」「設計上の標準使用期間」「標準使用期間を超えて使用することによる発火などの事故に対する注意喚起」が掲示されています。この表示は「長期使用製品安全表示制度」という制度に基づき実施されています。記載事項を買い替え時期の目安としてください。

参照:長期使用製品安全表示制度 経済産業省

停電への対策

停電が発生している場合は、送配電会社が電気を復旧してくれるのを待つよりほかに方法はありません。復旧するまでの間の対処方法を述べます。また、いざ停電した時に慌てないように、日頃から備えておくとよいでしょう。

明かりの確保

非常灯

夜間に停電が発生すると、室内が暗くなってしまい生活行動ができないばかりか危険です。スマートフォンのライト(携帯充電器、電池式充電器)、防災ライトなどを使用して明かりを確保しましょう。ただし、ロウソクは火災につながる可能性がある上に、火災が発生したら(室内が真っ暗なので)逃げることが困難です。懐中電灯や防災ライトなど、電池で発光する器具を使用しましょう。

スマートフォンのライトを使用する場合は、停電中は充電ができないため、モバイルバッテリーも確保しておくことをおすすめします。乾電池や手回しハンドル、太陽光発電などでスマートフォンを充電できる機器があるとさらに安心です。

停電時には必須!プラグはコンセントから抜いておく

停電が起きた際は、家電製品のプラグをコンセントから抜いておきましょう。停電して部屋が暗い状態だと、意図せずに家電製品のスイッチをオンにしてしまう可能性があります。アイロンやドライヤーなどの熱を発する製品のスイッチが入ったまま停電が復旧すると、それらの製品が動作していることに気が付かず、最悪の場合は火災に至る可能性があります。

電動工具(ドリルや電動ドライバーなど)も、突然動作するとけがをする原因になるので、確実にプラグを抜いておきましょう。

もし家を離れることがあるなら(特に地震などの自然災害による停電の場合)、ブレーカーを落としておきましょう。ブレーカーを通電状態のままにして家を離れると、電気が復旧した時に、流れた電気が火災の原因となることがあります。

暑さ/寒さへの対策

停電しているときは空調機器なども使えなくなります。季節によっては暑さや寒さへの対策が必要になるでしょう。

暑い季節の場合は、窓を開けて換気をしたり、保冷剤を用いて体温を下げたりして、熱中症を防ぎましょう。電池式のハンディファンを活用すると暑さをしのげます。
また、水分補給も重要です。停電時には、上水道のポンプが動作しないため、非常用の飲料水確保も忘れずにしておきましょう。

寒い季節の場合は、防寒着を着たり重ね着をしたりして低体温症を防ぎましょう

電池で起動する石油ストーブがあると、停電の時に暖を取るのに役立ちます。ただしストーブは火災や火傷のおそれがあるため、注意して使用してください。

また、換気が不十分な環境でストーブを使用すると一酸化炭素が発生します。一酸化炭素中毒になると意識障害や死亡に至る可能性がある上に、一酸化炭素は臭いがないので発生していることに気付きにくいという点でも非常に危険です。寒くても定期的に換気を行いましょう。

防災グッズの場所の特定

夜間に停電が発生した場合に明かりがないと、何もできなくなってしまいます。明かりを置いておく場所はあらかじめ決めておきましょう。また、点灯するかどうかを普段から確認してください。

その他の防災グッズも、停電が発生した際には、置き場所を特定しておくことが重要です。

【事前の対策・高コスト】ソーラーパネルと蓄電池の設置

停電時に照明器具や空調機器などが使えなくなることへの不安がぬぐえない、あるいは自宅で医療用機器を使用しているため停電したら困る場合もあるでしょう。あらかじめソーラーパネルと蓄電池を設置しておくことは、停電に対する1つの対策手段といえます。太陽光によって発生した電力を蓄電池に蓄えておけば、蓄電池の電力が尽きるまでは、電気を通常通り使用できます。停電が長引いても、日中晴れていれば再び蓄電池を充電できるので安心です。

戸建て住宅を所有しているなら、ソーラーパネルや蓄電池の導入を検討してみる価値はあります。導入には、概ね150万円~300万円程度の費用が必要になります。その代わりに、太陽光発電で作られた電気をそのまま使用したり、蓄電池に充電しておいて夜間に使用したりすることで、電気代を節約できます。余った電気を、電力会社に売却することも可能です。

マンションなど集合住宅の場合は管理組合の承認を得ることができれば導入できますが、あまり現実的ではないかもしれません。

引っ越したときに電気がつかない場合はブレーカーを確認する

新たな住まいに引っ越したときに電気が使えない場合は、まずは分電盤にあるブレーカーを確認しましょう。

分電盤の場所の確認

分電盤の場所分電盤の設置場所に決まりはありませんが、一般的な設置場所は、玄関や洗面所、台所などの壁の高い所です。しかし、靴入れなどの目立ちにくい場所に設置されている場合もあるので、どこにあるのかがわからないときは管理会社などに問い合わせましょう。

ブレーカーは上がっている?下がっている?

ブレーカーのオン・オフブレーカーのつまみの先が上の方を向いていればブレーカーが上がっている、言い換えれば電気が流れる状態です。つまみの先が下の方を向いていれば落ちている状態です。ただし、安全ブレーカーに関しては、一部のブレーカーの上下が逆に取り付けられている場合があります。

また、ブレーカーに記された文字または記号でもブレーカーの状態が判断できます。上がっている場合は「入」「ON」「-」「|」といった表記が現れます。落ちている場合は「切」「OFF」「〇」などです

「-」「|」と「〇」は、どちらが「切」の状態なのかわかりにくいと思います。「-」は漢数字の「一」、「|」は洋数字の「1」、「〇」は洋数字の「0」に見立てて、0は電気がゼロ、つまり「切」の状態と考えると理解しやすいのではないでしょうか。

ブレーカーが全て上がっているのに電気が使えない場合は、電力会社との契約ができていない可能性があるので、電力会社に問い合わせてみましょう。

理由が分からないときはまずは送配電会社に相談

電気がつかない理由が分からないときは、まずは送配電会社に相談してみましょう。どのような対応をすればよいのかというアドバイスをもらえるでしょう。

送配電会社は、会社の持ち物(引込線、電力メーター、アンペアブレーカーなど)の不具合といった場合を除いて修理は行わないので、修理は別途電気工事業者に依頼する必要があります。

送配電会社の問い合わせ先は下の表の通りです。

送配電会社 URL
北海道電力ネットワーク
(ほくでんネットワーク)
https://www.hepco.co.jp/network/contact/index.html
東北電力ネットワーク https://nw.tohoku-epco.co.jp/contact/
東京電力パワーグリッド https://www.tepco.co.jp/pg/user/contact.html
中部電力パワーグリッド https://powergrid.chuden.co.jp/faq/
北陸電力送配電 https://www.rikuden.co.jp/nw_toiawase/index.html
関西電力送配電 https://www.kansai-td.co.jp/faq/
中国電力ネットワーク https://www.energia.co.jp/nw/contact/
四国電力送配電 https://www.yonden.co.jp/nw/contact/index.html
九州電力送配電 https://www1.kyuden.co.jp/td_php/inquires/index.php/menu
沖縄電力 https://www.okiden.co.jp/active/opinion/

 

なお、電気の契約(電気の使用開始、停止、料金の支払いなど)に関連する問い合わせは、送配電会社ではなく、電力会社(小売電気事業者)へ行ってください

電気工事のプロに相談したほうが良い3つのケース

以下のようなケースは電気工事のプロに相談した方がよいでしょう。なお、賃貸住宅にお住まいの場合は、大家さんまたは管理会社に連絡してください

送配電会社・電力会社に相談しても理由が分からない場合

送配電会社または電力会社に相談しても、電気が使えない、原因が特定できない、あるいは解決できないという場合は、電気工事業者に相談しましょう。電力会社に原因が特定できない以上は、原因は住宅側にあると考えられ、送配電会社や電力会社が修理対応を行うことは電力メーターなどの一部の設備を除いてできないためです。

電気設備に不具合があると思われる場合

住宅の何らかの電気設備に問題が起きていると考えられる場合も、電気工事業者に相談しましょう。電気設備に関する工事は、第一種電気工事士または第二種電気工事士の資格を持っていなければ行えません。自力で対処するのは違法であると同時に危険なので、プロの手を借りましょう。

漏電の可能性がある場合

漏電ブレーカーが落ちて電気が使えなくなることが頻発する場合は、漏電が起きている可能性があります。この場合も、電気工事業者に相談しましょう。漏電の原因特定や修理は電気工事士でなければできません。また、漏電は感電や電気火災に至る可能性もある危険な現象です。放置せず早めに相談しましょう。

以下のような症状がある場合は、漏電が発生している可能性があります。

漏電の代表的な症状

  • 漏電ブレーカーがよく落ちる
  • 雨の日に漏電ブレーカーが落ちることがある
  • 特定のコンセントや特定の照明だけが使えなくなった
  • 照明や電気機器が誤作動を起こすことがある
  • 電気代が急に上がった(漏電ブレーカーが故障している可能性あり)
  • コンセントや照明スイッチの周りで焦げ臭いにおいがする
  • コンセントの周りや電気機器が異常に熱い
  • 建物の金属部分や電気機器に触れるとピリピリする

漏電の症状に関する具体的な解説については、下記の記事をご覧ください。

>> もしかして漏電?代表的な症状と自分でできる対処方法、プロに依頼すべきケースを解説

信頼できる電気工事業者の選び方と電気設備トラブルの解決予算

信頼できる電気工事業者の要件とは

電気が使えない原因が特定できない場合や、住宅内の電気設備に不具合が起きていると考えられる場合は、電気工事業者に調査や修理を依頼することになります。漏電が疑われるときは、漏電調査も必要になりますが、電気工事業者であれば対応可能です。

業者を選ぶときに、価格を気にする方は多いのではないでしょうか。しかし、電気設備は感電や火災といった事故にもつながる設備なので、安全性が重要です。また、電気設備の取り扱いには高い専門性・技術力が求められます。信頼できる業者を選んで依頼しましょう。業者を選ぶ際に確認した方がよいのは、以下の点です。

  • 電気工事士などの資格を持っていること
  • 事前に見積書を出すこと。また、見積書の内訳が一式ではなく作業項目ごとに料金が記載されていること
  • 電気の専門知識がない人にも、分かりやすく丁寧に説明をしてくれること

まずは、電気工事士の資格を持つ技術者が在籍していることを必ず確認しましょう。電気の工事には電気工事士の資格が必要なので、万が一有資格者がいない場合は違法な工事をすることになります。実際に作業が実施される際も、現地で作業を行うスタッフに電気工事士が含まれていることを確認してください。

それから、依頼を検討している業者が「電気工事登録業者」であることを確認しましょう。違法な業者ではないことがわかり安心して依頼ができます。

業者に依頼する際は、事前に見積を出してもらった方がよいでしょう。無料または低価格で現地調査をした上で、見積書を出してくれることが望ましいです。

作業内容をまとめた一式の料金だけではなく、作業項目ごとの内訳料金が見積書に記載されていることも、信頼できるかどうかを判断するためには重要です。また、見積書の作業項目を見た上で、目的がわからない項目があれば、問い合わせてみるとよいでしょう。業者から説明を受けられれば納得感が得られ、誠実さを計る基準にもなります。

なお、状況を正確に把握できないと、電気工事業者も正確な見積もりが出せません。どういう状況で電気が使えなくなったのか、どこの部分で電気が使えないのか、何が原因と考えられるのかをわかる範囲で業者に伝えましょう

見積が不明瞭な業者に依頼すると、後で追加請求が行われる可能性も考えられます。必要な作業内容が盛り込まれていない可能性や、逆に全く不要な内容が含まれて料金が決められている可能性もあるので、注意しましょう。

電気に関する専門知識がない人にも分かりやすい丁寧な説明をしてくれるかどうかも考慮に入れるとよいでしょう。

電気設備の修理交換、漏電調査、漏電修理の費用相場

工事・調査内容 工事費用相場(別途出張料などが必要)
コンセント交換工事 3,000円~10,000円
配線交換工事 10,000円~300,000円
ブレーカー交換工事 10,000円~60,000円
分電盤工事 15,000円~100,000円
漏電調査 7,000円~30,000円

 

電気設備の点検や交換を電気工事業者に依頼する場合は、工事・作業の費用に加えて、スタッフの出張費や、材料費などが追加で請求されることが一般的です。特に出張費は、作業を依頼する日時などによって大きく変わってくるので、まずは見積を取ってみましょう

漏電調査には、概ね7,000円〜30,000円程度の費用がかかります。ただし、調査の難易度などによって変動します。

電気設備の調査や漏電調査を行った結果、壁の中にある配線の引き直しや、分電盤の交換といった大がかりな工事が必要になることもあります。その場合は、配線の引き直しはいくら、ブレーカーの交換はいくら、分電盤の交換はいくらといった形で、作業項目ごとに費用がかかるため、修理費用の総額は修理内容や作業の難易度によって大きく変動します

特に壁の中の配線を引き直す必要がある場合は費用総額が数十万円にのぼることもあるでしょう。また、漏電の原因が雨漏りだった場合は、別途屋根修理の専門業者にも依頼をする必要があり、その分の費用もかかります。

なお、BEST365では電気設備の修理業者だけでなく、屋根外壁の修理業者も紹介しています。

>> 外壁/屋根 アーカイブ | BEST365|あなたの生活にベストな情報をお届け

費用が相場よりも高いと感じられる場合は、依頼を見合わせて別の業者を探してみましょう。また、費用だけに注目するのではなく、工事作業の内容が納得のいくものであるかどうか、アフターサービスが十分かどうかといったことも考慮するとよいでしょう。

まとめ

電気がつかなくなった場合は、まずは慌てずにどの範囲で電気が使えないのかを把握した上で、原因を調べてみましょう。停電やブレーカーが落ちているだけだったケースも多く、まずは冷静に対処することが重要です。

ただし、住宅内の電気設備に重大な不具合がある可能性や漏電の可能性が考えられる場合は、感電や電気火災に至ることもあるので、早急に電気工事業者に相談してください。

電気設備のトラブル解決ならBEST

適正価格でプロ品質、厳格な品質管理基準をクリアした「絶対に信頼できるプロ業者」だけを無料でご紹介します。(全国で対応可能 ※沖縄、離島、一部地域を除く)

信頼できるプロ業者をBESTが無料でご紹介

プロの技術を「適正価格」で。選ばれる電気設備サービス

安心してお問い合わせください。

この記事の監修者兼ライター

監修者画像

小野雄人

東京大学工学部電気工学科・東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻修士課程を修了。鉄道の信号部門に関連する研究開発業務や、鉄道会社の現場での勤務を経験。2022年に独立・フリーライターに転身、記事の執筆や監修・編集を手掛けている。保有資格:技術士(電気電子部門)

ご相談の流れ

フォームから問い合わせ

STEP 1

フォーム送信

STEP 2

相談内容に応じてプロが対応

電話から問い合わせ

STEP 1

電話

STEP 2

コールセンターにてヒヤリング

STEP 3

相談内容に応じてプロが対応

日常のお困り事解決はお任せください

日常生活で感じる小さな困りごとやトラブル、どんなことでもお気軽にご相談ください。私たちが一緒に解決策を見つけ、安心できるサポートをご提供します。